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2022.04.05 08:30

医師が教える、「汗の量」をサウナから出る基準にしてはいけない理由

石井節子

Shutterstock

ビジネスエリートたちの間でサウナブームが起きてから、もう久しい。

芸能人や著名な経営者にも「サウナ好き」を公言する方が増え、また身近なビジネスパーソンで、精力的に仕事をこなすトップエリートと呼ばれる男女がこぞってサウナに通っている。なぜ、仕事ができる人は、サウナにハマるのか?

ダイヤモンド・オンラインでは、サウナを初めて科学的エビデンスに基づいて解説した話題の書『医者が教えるサウナの教科書』(加藤容崇著、ダイヤモンド社刊)より、最新研究に基づいたサウナの脳と体に与える効果と、ビジネスのパフォーマンスを最大化する入り方を抜粋して紹介している。

以下、同サイトからの転載で「サウナ室を出る目安として、『汗の量』を判断軸としてはいけない理由」についてお届けする。

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汗の量(汗と思われる量)に騙されてはいけない


サウナ室を出る目安として、気を付けなくてはいけないのは、汗の量で判断しないということです。

たしかに、汗がたっぷり出ると、「体が熱くなっている! そろそろ出よう」と思いますよね。しかし、実は、それは汗ではなく、結露の可能性があります。

たとえば、冷たい飲み物が入ったグラスを放置しておくと、汗をかいたように表面に水滴がつくことがあります。コップに入れた冷たい飲み物によってコップ周辺の空気が冷やされると、空気が抱え込める水蒸気量が減少するため、液化します。その結果、空気中に含まれていた水が、水滴としてコップに付着します。

これと同じことが、サウナに入っている人間にも起きているのです。サウナ室、特に湿度が高いフィンランド式サウナの場合、サウナと比べて人体は非常に温度が低いため、人間の皮膚表面に結露が生じます。

したがって、顔から汗がダラダラ流れ落ちてきたとしても、結露の水分も含まれているため、騙されてはいけません。汗の量(汗と思われる量)を指標にしてはいけないのです。

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