医師が教える、ウィズコロナ時代の 「サウナの入り方」10カ条

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サウナ施設の中には、新型コロナウイルス感染症により自粛していた営業を再開するところも出てきた。サウナー諸氏は、待ちわびていた人も多いのではないだろうか? 一方で「サウナでコロナに感染するのではないか」、と不安に思っている人も多いだろう。

本稿では、医師であり「日本サウナ学会」代表理事である氏が上梓した書籍「医者が教えるサウナの教科書」(加藤容崇著、ダイヤモンド社刊)より、「ウィズコロナ時代のサウナ入浴で気をつけるべき点」をまとめた箇所を、ダイヤモンド・オンラインの記事から転載してお届けする。サウナは非常に良い健康習慣だが、コロナウイルスにかかってしまっては元も子もない。サウナを利用する際には、下記の医学的な見地からまとめた留意点をぜひ参考にしてほしい。

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コロナ・ウイルスとサウナの関係


温浴施設・サウナ施設に、いわゆる「三密」の環境が多いのは事実です。

サウナ室は構造上、換気は非常に制限されていますし、サウナ室や浴槽、脱衣所は広さに制約があるところが多く、対人距離が取りづらいからです。ドライヤーやウォーターサーバー、アメニティ類など、不特定多数が接触する場所やモノも少くありません。

コロナ・ウイルスとサウナの関係については、「サウナの高温・多湿では、感染リスクが低下する」という報告があります(SSRN Electronic Journal, 2020)。その、一方、「56℃(30分間感染力あり)、70℃(5分間感染力あり)でも、コロナウイルスは完全には死滅しない可能性がある」ことも報告されています(Lancet Microbe, 2020)。

また、「コロナ・ウイルスは発症前およそ3日前より感染性を持つ」ことも示唆されており(Nature Medicine, 2020)、サウナ施設の入口での検温や症状の有無による「感染源」対策を完璧に行うことは困難なため、サウナ室の「感染経路」対策も通常の浴室や脱衣所と同様に行わなければなりません。

日本サウナ学会では、「サウナ・温浴施設の感染防止ガイドライン」を作るためのワーキングチームの募集を行っており、6月1日にガイドラインを公開予定です。

一方で、安全にサウナを楽しむためには、利用者側の個人レベルでの「感染対策」も非常に重要です。
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