米国人の61%が「2021年に映画館に行かなかった」、最新データ

KEHAN CHEN / Getty Images

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1月7日に発表されたギャラップの新しい世論調査によると、映画業界では昨年、「ブラック・ウィドウ」や「シャン・チー」などの大ヒット作品が公開されたにも関わらず、半数以上の米国人が映画館に足を運ばなかったという。新型コロナウイルスのパンデミックが続く中、人々の多くは依然として映画館に戻ることにためらいを感じている模様だ。

ギャラップのデータで、約61%の成人が2021年の間に全く映画館に足を運ばなかったと回答し、映画館で1本から4本の映画を見た人の割合は31%だった。また、5本以上の映画を見た人は9%だった。

米国の成人が2021年に劇場で見た映画の本数の平均値は1.4本で、2001年から2007年の間の平均の4.8本から、大きく減少していた。

18歳から29歳までの米国人は平均3.2本の映画を見ていたが、30歳から49歳までの米国人は平均1.4本、50歳以上は平均0.8本以下だった。

ギャラップは、今回の調査を2021年の国内外の興行収入トップを記録した映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の公開前の12月1日から16日にかけて、全米の成人811人を対象に実施した。

モーニングコンサルトが5日に発表した同様の調査でも、米国の成人の53%がまだ映画館に戻ることに抵抗を感じており、特に40歳以上の人々にその傾向が強いことが示されていた。2社の調査で、新型コロナウイルスへの不安や、ストリーミング配信の普及によって映画館への訪問回数が減少している可能性が指摘された。

コムスコアによると、2021年の映画の米国内の興行収入は45.5億ドル(約5240億円)で、2020年からは100%以上増加していたが、パンデミック前の2019年の収入114億ドルからは60%減少していた。

2021年の映画業界は、2020年のパンデミックによる落ち込みからの復活を目指し、より多くの大作映画を公開した。しかし、ワーナー・ブラザースやディズニーは、映画館でのプレミア上映と同じ日にストリーミングサービスで映画を公開することを選択したため、映画館はHBO MaxやDisney+などのストリーミングプラットフォームと競合しなければならなかった。

AMCやCinemarkなどの映画館チェーンは、直近の四半期決算で赤字を計上したものの、入場者数は2020年との比較で増加したと述べている。

編集=上田裕資

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