「グローバル幸福度調査(The Global Flourishing Study:GFS)」は、過去最大級の世界的調査であり、民間財団のコンソーシアムから4340万ドルの助成金を得ている。
両大学の社会学者と生物医学者が実施するこの調査では、22カ国の24万人を対象に、それぞれの人の全体的な幸福度に影響を与えるさまざまな要因について質問する。少なくとも5年にわたって毎年データを収集する予定だ。
参加者は6つの大陸から集められる。具体的には、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、エジプト、ドイツ、インド、インドネシア、イスラエル、日本、ケニア、メキシコ、ナイジェリア、フィリピン、ポーランド、ロシア、トルコ、南アフリカ、スペイン、タンザニア、ウクライナ、英国、米国の各国からそれぞれ1万人の回答者が選ばれる。
これらの国々は、地理、宗教、文化、経済発展水準という点で、世界の多様な集団を代表するものとして選ばれた。
ベイラー大学では、すでに10人あまりの教員やスタッフがこのプロジェクトに携わっており、調査の継続に応じて、さらに学生やスタッフを採用する。調査結果を公開できるようになったら、センター・フォー・オープンサイエンス(COS)との連携により、データに無料でアクセスできるようにする予定だ。
この調査では、「よい暮らしとは何を意味するのか」「真に健康でいるための鍵は何か」「人を幸せにするものは何か」といった質問の答えが分析される。また、幸福やウェルビーイング(主観的幸福感)を左右する要因が、調査対象の国によってどのように異なるかも調べられる。ウェルビーイングと、主な宗教的慣習との関係についても詳しく調べる予定だ。
この調査では、以下の6分野が評価される。これらの分野は、過去の包括的な実証研究により、人間の持続的幸福感に関係があるとされたものだ。
1. 心身の健康
2. 意義と目的
3. 性格と美点
4. 親密な社会的関係
5. 金銭面と物質面の安定性
6. 幸福と人生の満足感