今年のランキング作成を主導したフォーブスのアシスタントエディター、クリスチャン・クレズナーは「いまの時代に求められているのは、排他性ではなく包摂性を考慮したランキング、少数の恵まれた人ではなく多くの人にとってアメリカンドリームのエンジン役になっている大学に適切な評価が与えられたランキングだ」と説明。「大学学位取得のための投資は引き続き人生で最も重要な投資のひとつとなっており、新しい評価方法ではこの点を捉えられるようにした」と述べている。
フォーブスの全米大学ランキングは今回が13回目。昨年は新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の影響で見送っていた。
今年のランキングは、大学が学生にもたらした投資リターンと成果に基づいて作成した。学生が予定どおりに卒業し、高い給与を得て負債は少なく、成功したキャリアを歩んでいる大学が上位に入った。調査結果をよりしっかりしたものにするために新たな指標やデータセットもいくつか追加した。データは、卒業生の給与をより正確に評価するために再構成されたほか、卒業生による学費の完済ペースを測る新しい指標も加え、大学がどのくらい低所得層の学生を満足させているかも考慮に入れた。
上位25校のうち公立大学は6校で、うち3校はカリフォルニア大学の系列だった。2008年以降トップ10の常連で2017年からは首位を保っていたハーバード大学は、今年は7位だった。スタンフォード大学も2012年以降トップ3の一角を占めていたが今年は4位。アイビーリーグのほとんどは今年もトップ10には残っているものの、前回7位のブラウン大学は26位に沈んでいる。
2021年版ランキングのトップ10校は以下のとおり。
1位 カリフォルニア大学バークレー校(カリフォルニア州、公立)
2位 イェール大学(コネティカット州、私立)
3位 プリンストン大学(ニュージャージー州、私立)
4位 スタンフォード大学(カリフォルニア州、私立)
5位 コロンビア大学(ニューヨーク州、私立)
6位 マサチューセッツ工科大学(マサチューセッツ州、私立)
7位 ハーバード大学(マサチューセッツ州、私立)
8位 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(カリフォルニア州、公立)
9位 ペンシルベニア大学(ペンシルベニア州、私立)
10位 ノースウェスタン大学(イリノイ州、私立)