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米国の現役大学生を対象とした大規模なアンケート調査の結果、多くの学生がここ1年間のオンライン学習で嫌な経験をしてきたことが浮き彫りになった。これは予想外ではないものの、悪い知らせだ。

「Student Voice Survey(学生の声調査)」と題されたこの調査は、インサイド・ハイアー・エド(Inside Higher ED)、カレッジ・パルス(College Pulse)、カプラン(Kaplan)が5月下旬、108校の学生約2000人を対象に実施した。

学生らに今年度と前年度に得た学習量を比較してもらったところ、52%が今年の学習量は少なかったと答えた。一方、今年学んだことの方が多いと答えた人はわずか8%だった。比較できる年がなかった学生を除外すると、今年学んだことが減ったと答えた人の割合は3分の2以上の67%に上った。

ただ実際には、こうした学生は今年学んだ量が多かったのか少なかったのかについては正しく把握できていないだろう。この調査結果は過去1年間の学習そのものではなく、学習に関する学生の感情を反映しているとみられる。とはいえ、いずれにせよ良くない結果であることには変わらない。

興味深いことに、46%もの学生が、今年度は以前と比べて授業の課題により多くの時間を費やしていると答えた。前年と比較できない人を除けば、その割合は53%に上る。勉強時間は増えているが学びが減っているというこの回答もまた、現実を正確に示すものではなく、学生の持つ不満を反映しているのかもしれない。

だが不満はこれだけでは終わらない。

遠隔で行われる授業に集中することが「非常に難しかった」あるいは「やや難しかった」と答えた学生の割合は81%だったのに対し、楽だったと答えたのはわずか17%だった。

さらに、今年度受けた「教育の価値」に対する評価は、「良い」(28%)、「十分」(28%)、「悪い」(19%)の三つが合計で4分の3に上った。しかし、この調査での「良い」は高い評価ではなく5段階評価の真ん中に当たるため、大学生の75%は今年受けた教育の価値が平均以下だったと答えたことになる。

それでも、学生の88%は秋の新年度も授業履修を続ける予定だと答えているため、学生による大学の評価が下がっているわけではないことが分かる。評価が低いのは、ここ1年間にわたり授業が行われた方法、つまりオンラインの遠隔教育だ。

編集=遠藤宗生

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