1. 形式面を万全に(実例①)
インタビューと違い、事前に推敲できるレジュメはミスのない万全の状態で提出するのが前提です。単語や文法ミスがないのはもちろん、「A4用紙1枚」におさめましょう。どれだけ経験や実績をもっていたとしても、2枚以上にわたるレジュメは多忙な採用担当者やHiring Managerにとっては冗長であり、優先順位がつけられない、要点をまとめられない、自信がない、というネガティブな印象を与えます。2枚以上書いて良いのは自分がイーロン・マスク級だと思っている方だけ、と心がけましょう。
また、職務経験や学歴は、日本では古い順から時系列に記載するのが一般的ですが、海外では最新の情報から並べます。 直近の経験ほど重視されるので、アピールする内容も直近の実績を手厚くすると良いでしょう。
2. アクション動詞を活用する(実例②)
同じ内容でも、使う単語を変えるだけで印象をポジティブに変えることができます。そのひとつが、アクション動詞です。例えば、“I was the project manager of XX division.”のように静的な文章ではなく、“Jump”や“Kick” のように動きを連想させる動詞を使うと、ダイナミックで能動的な貢献を視覚的にイメージさせることが可能です。
ビジネスでは、lead, spearhead, collaborateなどのアクション動詞がよく使われます。具体的な用例としては、“Supervised 5 employees as the project manager and increased sales by 25% YoY” やレジュメの実例で使用している“Have launched 9 brands”などがあります。
3. 相手がサーチするであろう語句で組み立てる(実例③)
人気企業の書類選考では、1枚のレジュメにかける時間は10秒程度とされています。初期のスクリーニングをソフトウェアが実施することも多いので、どのような語句を選ぶかが重要です。募集要項であるJob Descriptionを熟読し、応募要件や職種に応じて相手(人間又はソフトウェア)がサーチするであろうキーワードでレジュメを組み立てましょう。
そうすることで、この応募者は良くリサーチできている、同じ目線でコミュニケーションができる、という印象を与えることができます。例えば、営業職であれば“Develop”、マネージメント職であれば“Lead”、などがあるでしょう。
特に、日本企業から海外転職する場合、日本独自の用語や業界用語は伝わらない場合があるので注意が必要です。反対に、相手の企業文化や業界を理解した言語で記載できると、安心感を与えることができます。Amazon.comの場合でいうと、YoY(対昨年比)、bps(%の1/100)、行動指針の一つである“Simplify”などの用語は社内で多用するので、参考レジュメ内の実例③のように記載することで、相手のことを理解できている、準備ができていることを訴求できます。