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新型コロナウイルスのワクチン接種が各国で進められる中、インドで最初に確認された変異株、「デルタ株(B.1.617.2)」への警戒をさらに強めるべきいくつかの理由が指摘されている。

米国などで使用されているファイザー、モデルナ、ジョンソン・エンド・ジョンソン各社のワクチンは、デルタ株に対しても感染を防ぐ効果があるとされている。だが、必要とされる2回の接種のうち1回だけでの防御力は大きく低下することから、接種完了までの間に感染する危険性が高まっている。

また、どれだけの人がワクチン接種を完了すれば「集団免疫」が獲得され、感染拡大が収まるかを左右するのは、ワクチンの有効性と変異株の感染力だ。たとえわずかでもワクチンの有効率が低下すれば、感染力が大幅に強まったデルタ株により、集団免疫獲得の実現がさらに遠のくこともありうる。

米国では根強いワクチン忌避と、ワクチンの効果が継続する期間がいまだ明確ではないことが、集団免疫の実現に対する専門家たちの疑念を強めることにつながっている。

こうした中、デルタ株の感染拡大によって最も大きなリスクにさらされているのは、年齢のために接種が受けられない、または接種が可能になったばかりの子供たちだ。学校を中心に、デルタ株への感染者が急増することが懸念されている。

子供たちは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死亡や、感染したときの重症化の危険性が低いとされてきた。だが、一方では感染から何カ月たっても後遺症に悩まされるケースが相当数にのぼることが、これまでの調査で明らかになっている。

そのほか、感染が拡大しつつあるもうひとつの変異株、「デルタプラス株」にも警戒が呼び掛けられている。デルタ株からさらに変異したもので、まだエビデンスは少ないものの、免疫を回避することができ、感染力をさらに強めている可能性があるとされている。デルタプラス株については、ワクチンの有効性もまだ明らかにされていない。

編集=木内涼子

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