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米国経済が、堅調な回復を見せている。抑え込まれてきた需要が解き放たれ、雇用は上向き、景気刺激策として支給された数兆ドルもの給付金が市場に出回り始めた。

こうした動きがもっとも顕著なのが、ニューヨーク市と、その通勤圏内に入るニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州だ。この地域は、新型コロナウイルスのパンデミックを経て、驚くような回復力を見せている。

ニューヨーク都市圏が、パンデミックで最大の打撃を受けた地域のひとつであることは間違いない。パンデミック前は活況を呈していたニューヨークは、感染拡大を受けて、厳しいロックダウンへと突入した。現在は、その経済的な後遺症から立ち直ろうと努力している最中だ。

ニューヨークは引き続き高い空室率と失業率という問題を抱えているが、明るい兆しは続いており、週を追うごとに動きが活発化している。やるべきことは山積しているものの、成長に向けて準備は万端だ。

地元の建設業界が活性化


建設業界とインフラ業界には、期待の持てる楽観主義が広がっている。その源となっているのが、レストランの新規開店や移転、新しい小売体験に対する関心の盛り上がりだ。そうした動きからは、パンデミックを経たニューヨークが、元に戻ろうとしているのではなく、以前よりも強靭で進化した都市として再浮上しようとしていることが見て取れる。

また街では現在、通りや地下鉄、公園、ハード・インフラに大幅な改善が加えられている。それには過去15カ月にわたって大々的な投資が行われてきたことが少なからず影響している。さらに、地下鉄2番街線の第2期工事や、マンハッタンと対岸のニュージャージー州を結ぶハドソン川トンネル・プロジェクト、進行中のラガーディア空港改修工事といった大型投資が、この先も好結果を生むだろう。

筆者はこうした動きを受けて、デボラ・ブラッドリー・コンストラクション(DBC)の創業者で会長のデボラ・ブラッドリーに、建設業界の展望について話を聞いた。同社はフルサービスを提供するゼネコンであり、建設管理コンサルティングも行う企業で、ニューヨーク都市圏にある企業や教育機関、公的機関、省庁などをクライアントに持つ。


リトルアイランド(Getty Images)

ニューヨークにあふれる楽観主義についてはブラッドリーも共感している。それは、地元の建設業界が活性化しているのを肌で感じているためだ。とりわけDBCでは、公園や屋外施設のほか、ハリケーン等の襲来による高潮被害防止システムといったインフラの更新、人工島リトルアイランド・パークの散歩道など、さまざまな事業への参画が増えている。それらの建設プロジェクトからは、ニューヨーク市が、災害などからの復興力を改めて重視するようになったことがよくわかる。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

アメリカ経済

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