3. 小さなステップから始める
ステープルズは「『恒久的に』あるいは『永遠に』在宅勤務をしたいと告げれば、必要以上に長く在宅勤務を許すことに既に神経質になっているリーダーは嫌がるかもしれない」と述べている。
その代わり、コロナ危機収束後の遠隔勤務にお試し期間を設けることを提案してはどうだろう? そうすれば雇用主はより安心し、信頼構築のチャンスを与えてくれるだろう。1日を通して連絡を取れるようにし、必要であれば上司と話すことができることを示す。
また、プロジェクトが予定通り進むよう、チームとの定期的な接点を折り込んだコミュニケーション計画を提案するのも一つのアイデアだ。指針を作っておくことで、遠隔勤務になっても仕事を継続してきちんとこなせることを上司に再確認させることができる。
4. 諦めず、柔軟性を持つこと
交渉では根気強さが鍵だ。ステープルズは「一度以上尋ねなければならない可能性を理解しよう。交渉は一般的に楽なものではなく、真に求める結果を得るまでには時間やエネルギーが必要なことが多い。しかし、すぐに承認されなくても諦めないことが重要だ」と述べている。
在宅勤務に対する上司の懸念を聞き、その懸念に対処しよう。会社がフルタイムの遠隔勤務に合意しない場合は、週に1、2回出勤ならどうか尋ねよう。こうすれば柔軟性を示すことができ、両者にとって交渉をメリットがあるものにできる。
5. 書面で確認する
恒久的な在宅勤務を承認された場合もお試し期間を設ける場合も、合意したことを文書にしよう。理解したことの詳細を確認する簡単な方法は、上司と電子メールを通して事後確認することだ。そうすれば在宅勤務に関する合意を記録でき、上司が変わってもそのまま継続して実践できる。
内定を提示され、交渉で遠隔勤務について合意に達した場合は、そのことが内定通知に記載されていることを確認すること。内定通知に見当たらない場合は、通知を書いている人にその旨を追加してもらうよう書面で依頼しよう。
遠隔勤務はますます支持されている。時間がたてば、より多くの企業が完全在宅勤務制を採用するか、従業員に在宅勤務とオフィス勤務を組み合わせた選択肢を提供するようになるだろう。在宅勤務ができるよう交渉する場合は、論点をプロフェッショナルかつ簡潔に説明すれば、関係者全員にとってメリットとなる合意に達することができる可能性が高い。