マネジメント力が高いリーダーに共通する3つの特徴

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誰かが素晴らしいリーダーシップやマネジメントのスキルを持っていることは、どのようにすれば分かるのだろう? 受けたトレーニングや行っている活動に注目すべきだろうか? こうしたものは管理職を評価する典型的な方法だが、マネジメントスキルの評価方法としては実際にはあまり優れていない。

リーダーを評価するはるかに良い方法は、部下を見ることだ。部下が成長していて、変化への受容性があり、戦略を理解していて生産的であれば、そのマネージャーは有能である可能性が高い。

もちろん、マネージャーがまとめる部署の財務や質、処理能力を評価することもできるが、こうした基準はそのマネージャーがきちんと仕事を行なっているかどうかより、事業戦略や経営システムに関係していることが多い。マネジメント力を測る最も直接的な方法は、その人のチームを観察することだ。

高いマネジメント力があるかは、次の3つの視点で見るとわかりやすい。

1. 部下が新たなスキルを習得している


従業員が定期的に新たなスキルを学び能力を拡大することには、いくつかメリットがある。1つ目に、人材のプールが深くなることだ。より良いスキルを備えた人材を得るため社外に目を向けることが頻繁に必要な場合、コストがかかるだけでなく、社内で十分に人材を育成できていないことが示されている。

2つ目に、従業員が学びを深め成長していれば、仕事へのやる気が高まり、辞める可能性が減って情緒面の健康が改善する。

残念なことに、筆者のコンサルティング企業リーダーシップIQが行った調査からは、常に仕事で新しいことを学んでいると答えた従業員はわずか35%であることが分かっている。一方、従業員の52%は新たなことを学ぶことが全く、ほとんど、あるいはたまにしかないと答えていた。

あなたの会社では現在、どれほどの人材が活用できていないかや、もっと多くの従業員が新たなスキルを学んでいたら人材プールが今よりどれほど深くなるかを考えよう。またこの調査からは、従業員の目標達成に新たなスキルの習得が必要な場合、こうした目標は学びを必要としない目標よりも、従業員を10倍近く強力に鼓舞することが分かっている。

2. 部下の仕事環境を整えている


従業員にとって、実質的な前進を遂げるよりも障壁を克服することに1日を費やすことほどいら立たしいことはなかなかない。休憩も取らず、8時間懸命に努力をしたのに、1日の終わりに何も実質的な進歩がないように感じればやる気をそがれかねない。

大半の人は、新型コロナウイルス感染症の流行やそれによるリモートワークの普及、経済の混乱などにより、毎日直面する障壁の数が顕著に増えている。
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翻訳・編集=出田静

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