フォーブスの推計によると、スコットはこれにより、保有資産およそ570億ドルで、世界で22番目に裕福な人物となる。
スコットはブログサービスのミディアム(Medium)への投稿で、少数の人に富が集中する不均衡な状態が解消されること願っており、問題の解決策は、その富を持つ人たち以外によって見出されるべきだと考えていることを明らかにしている。今回の多額の寄付は、「変化が必要なシステムによって生み出された富を手放すためのもの」でもあるという。
米ニュースサイト、プロパブリカ(ProPublica)はつい先ごろ、ベゾスをはじめとする世界で最も裕福な人たちが、ほとんど納税していないことを報じたばかりだ。
公正・公平を目指す団体を支援
スコットは、各団体への具体的な寄付額など、詳細は公表していない。だが、これらの団体の一つ、子供防衛基金(Children’s Defense Fund)は、一度の寄付としては過去最高額となる2000万ドルを受け取ったことを明かしている。
また、インターネットを通じてマイクロファイナンスを行うキーヴァ(Kiva)、アフリカの貧困国の人々に現金を提供するギブ・ディレクトリー(Give Directly)、非営利団体を支援するナショナル・カウンシル・オブ・ノンプロフィッツ(National Council of Nonprofits)などが、寄付を受けたことが分かっている。
ナショナル・カウンシル・オブ・ノンプロフィッツのティム・デレイニーCEOは、スコットからの多額の寄付は全米の何万という非営利団体を支援することになるとして、次のように述べている。
「マッケンジーとダン(・ジュウェット、マッケンジーの現在の夫)が私たちの活動に寄せてくれる多大な信頼に感謝しているというだけでは到底、私たちの今の気持ちを言い表すことはできません」
その他、黒人と先住民、そして有色人種の人々が取り組む慈善活動に富を再分配する「ディコロラナイジング・ウェルス・プロジェクト(Decolonizing Wealth Project)」、ロサンゼルスに拠点を置き、元ギャングメンバーの社会復帰を支援する「ホームボーイ・インダストリーズ(Homeboy Industries)」も、寄付を受け取ったという。