これによりベゾスの資産は1926億ドル(約21兆円)に膨らみ、LVMH会長のベルナール・アルノーやテスラのイーロン・マスクを抑えて世界トップの富豪の座を維持している。
ベゾスがアマゾンの株式を売却したのは今年に入ってからは初めてだが、彼は毎年定期的に10億ドル以上の株式を売却することで知られている。昨年は合計で100億ドル以上の株式を2月と8月、11月の3回に分けて売却していた。
5日にSECに提出された書類によると、ベゾスは今週1株あたり3274ドルから3485ドルの株価で、アマゾンの株式を合計74万株近く売却した。ベゾスは現在、アマゾンの発行株式の10.4%にあたる約5250万株を保有している。
ベゾスは2017年に記者団に対し、自身が設立した宇宙開発企業「ブルーオリジン」の資金調達のために、年間10億ドル相当の株式を売却すると述べていた。ブルー・オリジンは5日、7月20日に予定されている初の有人宇宙飛行の一人分の座席をオークション形式で販売するとアナウンスした。
ベゾスは今年2月、2021年末までにアマゾンのCEOのポジションから身を引き、会長職を務めると発表した。彼は今後、2018年に設立した20億ドル規模の慈善基金「The Day One Fund」の運営や、気候変動に立ち向かうためのファンド「ベゾス地球基金(Bezos Earth Fund)」の活動に注力すると宣言していた。
フォーブスは、ベゾスの代理人にコメントを求めたが、期限までに回答を得られなかった。