時代を読む、東京ホテルストーリーNo.8「MUJI HOTEL GINZA」

1室のみの用意された広いツインルーム(TYPE I 52㎡)は余裕のスペースが快適な人気の高い客室。(Photo: ナカアンドパートナーズ)


 
ロビー階のにはイベント開催も行う「Lounge」があり、「Salon」「Gallery」「Library」も含めたこのスペースを「ATELIER MUJI GINZA」と呼ぶ。写真は無印良品のショップに通じるエスカレーター。(Photo: ナカサアンドパートナーズ)

ホテルの内装はスタイリッシュ&ミニマリズム。デコラティブな物は一切ない。ホテル関係者曰く、「建築素材やデザインの『経年変化』(エイジング)を楽しもうと、最初から価値のあるものを厳選して使用している」という。

たとえば、木、石、土など自然素材を中心に用い、驚きは50年前に都心を走っていた路面電車の敷石や、船の廃材なども巧みに取り入れている。

特に印象的だったのは客室内の木の使い方だ。壁、天井、ドアなど四方八方に木材が使われ、バスルーム以外、木に囲まれて過ごす温かみは滞在してみなければわからないことだ。

 
間口2100mmの細長い部屋(TYPE C: 24~25平方メートル)は最も多いタイプの部屋。ベッドは眠りと姿勢の研究に基づくマットレスを用い、触感の優しいバスタオルや、自然な眠りに導く照明など工夫。(Photo: ナカサアンドパートナーズ)

「アンチゴージャス、アンチチープ」は、質を求めたシンプルさの原点のようであり、確固たるホテル哲学でもあり、机上の説明ではなく体感することで理解すればいい。近年では、デイユースプラン、テレワークプランも設けている。銀座と言う高級感溢れる街と絶対的な便利さの中で、ビジネスユースは「有り」である。

 
「テレワークプラン」用に造られた特別潮用の客室は4室、チェックインは9時、チェックアウト21時、使用料:10000円。(Photo: MUJI HOTEL GINZA)

総支配人の独り言
女性支配人、福島悠氏。「注目度の高かった開業時から2年。当時は外国人客も7割を占めた。今は、コロナ禍でホテルも特別な状態。でも、ここに来てよかった!と思われるよう、ブランドの強さを信じ、無印良品のホテルとしてのチャレンジを常に模索しています」


MUJI HOTEL GINZA
東京都中央区銀座3-3-5
TEL:03-3538-6101
https://hotel.muji.com/ja/

文=せきねきょうこ

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