63回目になる今年のアワードには、世界のホテルから五つ星283軒、四つ星576軒、「おすすめ」施設438軒を選出。レストランでは五つ星73軒、四つ星136軒、おすすめ77軒、スパでは五つ星90軒、四つ星200軒を選んだ。施設の調査は、新型ウイルス流行前と、各地域の制限が解除されてからの2つのタイミングで行った。
調査員は一般客を装い、各ホテルに2泊3日滞在。部屋に快適な睡眠のための設備が整っているかや、飲食物のメニューが健康志向かなどの現代的な基準から、内装の質や従業員の制服のデザインなど従来型の基準までの900項目を客観的かつ厳格に審査した。
新型ウイルスが世界的に流行している今、客の健康を守るサービスの質はかつてなく重要となっている。評価の75%はサービスやスタッフのケア・配慮に関するもので、25%は施設自体の質とした。
選出された施設の全リストはフォーブス・トラベルガイドのサイトで公開されている。本記事では、今年初登場したホテルの一部を紹介する。
東京がトップに
東京は新型ウイルス流行が始まる前、2020年夏季五輪の開催に向けてスタジアムの建設や、インフラ、ホテルの整備を進めていた。五輪は延期されたが、東京は今年のリストで、新たに五つ星を獲得したホテルの数が世界最多の4軒に上った。
新規五つ星獲得ホテルは、日本の伝統建築を取り入れ、昨年開業10周年を迎えた「ザ・キャピトルホテル東急」、東京の街を全室から臨める「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」、六本木の54階建て超高層ビルの最上部にある「ザ・リッツ・カールトン東京」、約2万平方メートルの日本庭園に囲まれた、部屋数わずか16の旅館「高輪・花香路」だ。