Mike Owen|マーケティング解析企業Spiketrap 事業責任者
「人は、会話をより深く理解したいと考えている。その上でカギとなるのが文脈だ。ユーザー同士が微妙な意味合いを含んだコミュニケーションを交わせるプラットフォームでは、活発なやりとりが行われるようになるし、定着率も上昇する。音声というフォーマットなら、発話者が声のトーンで背景情報をより深く伝えられる。絵文字が、文字によるコミュニケーションに文脈を付け加えることにかなり近い。
ユーザー体験について言えば、フォーマットが音声に限られているので、ちょっとした隙間時間に会話に耳を傾けたり、参加したりすることが可能だ。人が音声フォーマットに費やす時間は、ラジオからオーディオブック、ポッドキャストなどへと変化してきている。クラブハウスのなかで提供される双方向的なライブでの会話体験は、オーディオ分野における次なる進化だ」
Tiffany Xingyu Wang|ブランドセーフティ企業Oasis Consortium 共同創業者
「音声は、『ゴールディロックス(ちょうどよい程度を示す表現)』のメディアだと呼ばれてきた。テキストよりも個人的だが、動画ほど押しつけがましいところがない。音声は、理解しづらい話題をわかりやすく伝えられるし、簡単な言葉のキャッチボールは難しい問題に人間味を持たせられることが、以前から研究で明らかになっていた」
Shachar Orren|コンテンツ制作会社 EX.CO CMO
「音声は、動画などほかの意思伝達手段と比べて、気軽に利用できるところがある。音声であれば、ほかの作業をしながら聴くことができる。それが、記事を読んだり、写真を閲覧したり、Zoom会議を主催したりすることとの違いだ。音声は、柔軟性がありながら、真剣に取り組むこともできるフォーマットなので、夕食の支度や洗濯などの家事や雑用をしながら音声を聴きたいと考えている人が多いかもしれない。
音声は、世界的な従業員チームを擁する企業にとって、使いやすい社内コミュニケーションツールでもある。従業員は、Zoom会議のために30分や1時間というまとまった時間をスケジュールに組む必要がなく、すぐにつながることができる」