World Restaurant Awards審査員

100位までにランクインした日本のシェフが、横浜で行われた授賞式に参加した

「アジアのベストレストラン50」の表彰式が3月25日、今年もオンラインで開催され、ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜からのライブストリーミングで全世界に発表された。

通常、アジア全域にいる約360人の投票者は、合計10店、うち居住国からは6店以下を選び投票するが、今年は合計7店、うち5店までが居住国からとなり、居住国の店に投じる可能性が大きくなった。また、過去1年6カ月に訪れた店から選定する仕組みだが、うち1年近く海外への移動が制限されていたことを考えると、去年よりも一層、それぞれが国内の店を選出する割合が高まったと言えるだろう。

ベスト50に日本のレストランは9店舗


そんな中、2021年のリストで、日本のレストランは9店がベスト50入りとなった。去年49位だった「イヌア」の閉店などもあり、3店減少した。とはいえ、トップ10には、3位の「傳」に続き、7位に「フロリレージュ」、8位に「ラ・シーム」、9位に「ナリサワ」と、去年と変わらず4店がランクインしている。

アジアNo.1となったのは香港の中国料理「チェアマン」。過去にコラボレーションを行ったこともある「傳」の長谷川在祐氏は、「人の心を揺さぶる、ダイレクトにおいしさを感じる料理」と称えた。

また、長谷川氏は、台湾にある田原諒悟氏の「ロジー」が初登場で24位に入賞したことにふれ、「外国人でありながら、地元の人のサポートを得られての入賞は素晴らしいこと。日本も、もっと外国人シェフの店を支援する文化が根付いて欲しい」と語った。「傳でも、スタッフ採用に年齢、国籍、性別は関係なく、才能があれば仕事を任せる。将来的に、こういった形が当たり前になって欲しい」という。

長谷川氏は3カ月ほど前に、台南に姉妹店「承」をオープン。「台南では一年中タケノコがとれる。日本では季節が違うためあり得ない『鮎とタケノコ』といった組み合わせもできる。その土地らしさを生かした日本料理を根付かせ、日本人が海外に日本料理を食べにいくようにするのが、自分なりの恩返し」と語った。厳しい時代が続く飲食業界だが「やりたいことは、思い続ければなくなるわけではない」とエールを送った。

文=仲山今日子

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