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Photo by Eduardo Alexandre on Unsplash

プライバシーを破壊し、生産性を抹殺する「オープンプランオフィス」が今、徐々に姿を消そうとしている。オフィスワーカーにとっては喜ばしいことだが、今後も比較的孤立した状態で仕事ができるような環境を求める闘いは続くかもしれない。

新型コロナウイルスの流行が収束し、従業員がオフィスへ戻って来た時、オープンプランオフィスは以前のように開けた空間ではなくなるかもしれない。コロナ流行中に隔離生活を送った人の多くは、そのおかげで自分が新型ウイルスに感染しなかっただけでなく、風邪やインフルエンザにもかからなかったことに気付いており、こうした脱オープン化の動きも何ら驚きではない。

むしろ驚きなのは、経営者側が「オープンプランオフィスは生産性と関係性を向上させる」から、「感染予防策を講じ、オフィスにはドアを付けたほうがよい」へと、即座に方向転換したことだ。

経営者は「セルオフィス」、つまりドアのあるオフィスを好むようになっている。従業員が感染を避けたいと思っているのと同時に、経営者は従業員が病欠すると生産性が落ちることを承知しているのだ。経営者はまた、多くの従業員がリモートワークでも支障なく仕事ができることに気付き始めている。しかも、リモートでの生産性は従来と変わらないどころか、むしろ向上する場合もある。

オープンプランでなくセルプランのオフィスでは、従業員の生産性が17%向上する。人が行き来して騒がしい場所ではなく、ドアで仕切られた静かなスペースで仕事をした場合、生産性は17〜22%上がる。

オープンプランオフィスは、生産性とプライバシーを犠牲にするのみならず、仕事に対する満足度やコミットメントの低下、さらには離職率上昇の原因にもなり、さらには従業員の「非人間化」の感覚にも繋がっている。こうした非人間化の感覚は、個々の人間としての感覚の喪失や、会社から見捨てられているという感覚、強制的な環境で働いているという感覚にも関係している。

編集=遠藤宗生

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