一方、軽井沢は歴史的に、優れた先見性のあるリーダー達が集い、誰も見たことのない未来を切り拓いていく場所です。
そのため、これまでの常識を覆すようなアプローチを取る当事業にも非常にご興味を持ってくださるエグゼクティブが多く、個人セッションのリクエストやご紹介もいただくようになりました。
当社では、意図をもって対面型のサービスを強みとしてきたところ、今春はコロナ禍の影響で活動自粛せざるを得なくなり、存続の危機に直面しました。夏から再起をかけて活動中、最初にお仕事のご依頼をいただいたのも、やはり軽井沢でのことでした。
鈴木:最近オンライン疲労が言われ始めてきました。ワーケーションには様々な分類がありますが、オンライン疲労リカバリーを目的としたウェルビーング型ワーケーションは、今後広がっていくと思います。そのプログラムの中に脳疲労ストレスケアをいれたら良いと思いますが如何ですか?
三上:昨今はオンラインワーク疲れもあってか、脳疲労ストレスケアへのニーズは高まってきている模様で、今秋には複数の大企業によるワーケーションプログラムでご活用いただき、一番人気のコンテンツとなりました。
軽井沢矢ケ崎公園から、大賀ホールを臨む
鈴木:軽井沢に移住されて5年目との事ですが、人生観に変化はありましたか?
三上:私は移住によって「本来の自分に還ってきた」感があり、中でも大きな変化が起きたのは、「自立」の捉え方でした。
都会に住んでいた時は、自力で生きているつもりでいましたが、実は人工的な社会のシステムにどっぷり依存していて、生き物である人間としての生命力は弱かったと思います。
そのせいか、根源的な自信がないために自己防衛に多くのエネルギーを費やし、人生や社会に対して、どこか深いところに無力感というか、諦めがありました。
ところが、軽井沢に移住後は、そこにシフトが起きました。自分を取り巻く自然には圧倒的な力があり、恵みにも脅威にもなり得ることを日々肌で感じますし、特に非常時には、積極的に人に助けを求めることが必要になる場合もあります。
そのため、「自分は生かされているのだ」という実感が湧き、同時に、寒冷地対策・野生動物害虫対策も含めてサバイバルスキルが一気に上がりました。
鈴木:軽井沢は大自然の中にライフスタイルが有ります。5年間の軽井沢ライフで様々な事を学ばれましたね。
三上:結果として自信がつき、自分のイニシアティブ次第で人生を自由に創っていけると思うようになり、一方では、自分の弱さや限界を積極的に認めることもできるようになりました。
この変化は、起業家としての成長に不可欠な変化だったと思っています。
鈴木:軽井沢の魅力を感じ一文字で表現すると何ですか?
三上:「縁」でしょうか。
つながり、めぐりあわせ、きっかけ、異なるもの同士のかかわりあい、セレンディピティといった意味で。
ここでは、肩書や立場ありきではなく、人と人として出会い関係性を築くことができるのが最大の魅力ですし、他にはないクリエイティビティやイノベーションが生まれやすい土壌があります。
鈴木:どんな立場の方でも身近に交流出来き、意見交換出来るのも軽井沢の魅力ですよね。そのような軽井沢で、ライフがより一層充実したものになるために工夫していることは何ですか?