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米国では、新型コロナウイルス感染症検査で陽性となった生後2カ月の乳児が、同感染症が原因で心臓の問題を抱えた成人と似た症状を示して入院した。米国の医師グループはこれを受け、新型コロナウイルス感染症により、子どもたちの間で心臓障害や心不全が引き起こされる可能性があると警鐘を鳴らした。

この乳児は、食事中にむせて顔が青くなったことで入院した。新型コロナウイルスへの陽性反応が出たものの、せきや熱など典型的な症状は示していなかった。

乳児は、名前は公表されておらず基礎疾患があるとは考えられていなかった。乳児に対する検査からは、新型コロナウイルスが心臓障害を引き起こし、心不全につながったことが明らかにされた。乳児には人工呼吸器が装着された。

医師らが書いた症例報告によると、乳児は幸い回復して通常の心臓機能を取り戻し、心不全の薬は必要にならなかった。

報告書の主執筆者であるマドゥ・シャルマ博士は、この種の可逆性心臓障害が、新型コロナウイルスに感染した一部の成人が経験する心臓関連の問題と似通っていると述べた。

シャルマが言及しているのは急性心臓障害を患った成人の4つの症例報告だが、初期の研究からは新型コロナウイルス感染症に感染した成人の20〜30%が心臓の問題を抱えているかもしれないことが示唆されている。

シャルマは、このウイルスがもたらす影響についてより多くのことを学びつつ、心不全の兆候や症状を示す子どもたちの間で新型コロナウイルス感染症の検査を行うことを勧めている。

「新型コロナウイルスに感染した子どもたちの大半は無症状か軽症だが、私たちの症例からは乳幼児の間で可逆性の心筋(心臓)障害が生じる可能性が示されている」と述べたシャルマは、症状を示す子どもたちの間でより効果的な新型コロナウイルス検査が必要だと強調した。

新型コロナウイルス感染症になった子どもの大半は無症状か軽症だが、一部は確かに重症化することがこの事例からも示されている。パンデミック(世界的大流行)が進む中、研究者らは体のさまざまな組織を横断する長くて持続的な症状、精神疾患のリスクの増加、長期的な肺の損傷など、新型コロナウイルス感染症のあまり知られていない影響や長期的な健康被害の可能性を明らかにしてきた。

翻訳・編集=出田静

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