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ロックダウンに踏み切ったロンドン(Matthew Chattle/Barcroft Media via Getty Images)

英国政府は2020年11月5日、イングランド全域で、1カ月間にわたる2度目のロックダウンに踏み切った。食料品や生活必需品以外を販売する小売店のドアが閉ざされ、照明も消されたなかで、春に実施された1度目のロックダウン後に回復を見せていた最近の売上も水の泡になるという不安が押し寄せている。

英小売業の業界団体、英国小売業協会はForbes.comに対し、今回の強制的な休業措置により、小売店が再開する12月2日までに、1週間あたり20億ポンド(約2766億円)ほどの売上が帳消しになる見込みだと述べた。ただし、約束どおり12月2日にロックダウンが解除される保証はない。

小売市場の調査会社リテール・エコノミクス(Retail Economics)の最新モデリングによると、食料品や生活必需品以外を取り扱うイングランドの小売店が被る4週間の売上機会損失は総額90億ドルに上る。11月いっぱい実施される今回の休業措置をめぐる明るい知らせは、オンライン売上が昨年比で39億ドル増になると推定されていることだ。

英国小売業協会のヘレン・ディキンソン(Helen Dickinson)最高経営責任者(CEO)は、こう語る。「小売業にとっては、クリスマス前の悪夢だ。今回の休業が経済的な大打撃となり、何千という小売店の生き残りと、膨大な数の雇用維持に悪影響が出るだろう。春のロックダウンでは、『食料品と生活必需品以外を取り扱う』小売店は、1週間あたり16億ポンド(約2212億円)の売上機会を失った。しかし、今は1年のなかで最も重要なクリスマスのショッピングシーズンに差し掛かっている。損失額が前回より大きくなるのは間違いない」

経営コンサルティング企業KPMGで英国小売部門を率いるポール・マーティン(Paul Martin)も、1年を締めくくる3カ月について次のように述べた。「『ゴールデン・クォーター(小売店が最大の利益を得る10月から12月までの四半期)』は、多くの小売店が年間売上の大部分をあげる時期だ。生き残りをかけた戦いは、これ以上ないほど熾烈になる」

英国を拠点とする多国籍企業アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズ(ABF)は11月3日、高い人気を誇る子会社である英ファストファッション・ブランド、プリマーク(Primark)について、新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、売上が推定でおよそ26億ドル減、利益が推定でおよそ8億5000万ドル減になったと発表した。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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