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Photo by Tasos Katopodis/Getty Images

米国の副大統領にカマラ・ハリス上院議員が就くことが確実となり、母親の出身地インドも祝賀ムードに包まれた。ナレンドラ・モディ首相はハリスの勝利を「道を切り開くものであり、たいへん誇らしいこと」だと称賛。野党議員からも「インドの娘」の手厚い歓迎を準備するよう政府に求める声が上がった。

ハリスはジャマイカ出身の父、インド南部タルミナド州出身の母という移民の両親のもとに生まれた。大統領選で勝利を確実にした民主党のジョー・バイデン前副大統領の新政権が誕生すれば、女性としても、インド系としても、そして黒人としても米国で初めての副大統領になる。

モディはツイッターでバイデンの勝利に祝意を伝えたのに続き、ハリスの成功は「あなたの“チッティ”だけでなく、インド系米国人にとってもたいへん誇らしいこと」だとたたえた。チッティはタミル語で「おばちゃん」という意味の言葉で、ハリスが民主党全国大会での演説のなかで使っていた。

インドの最大野党、国民会議派の下院リーダーであるアドヒール・ランジャン・チョードリー議員は、ハリスを「インドの娘」と呼び、「近い将来、米国の大統領になることもあり得る」と持ち上げた。また、政府に対して「彼女をたたえ、温かく盛大に歓迎する準備」をするよう促した。

インド政界に大きな影響力をもつネルー・ガンジー家出身のラフル・ガンジー前国民会議派総裁も、ツイッターで「女性として初めて米国の副大統領に就任する方がインドにルーツを持つというのは、われわれにとって誇らしいことだ」と祝福した。

ハリスの母方の祖父、P・V・ゴパランはインド独立運動に参加し、のちにインド政府の高官を務めたほか、在ザンビアのインド外交使節団でも働いた。

ハリスは以前のインタビューで「インド人の母は黒人の娘2人を育てていると認識していたけれど、それはインド系としてのわたしを除外するものではありません」と述べ、自身を黒人でもありインド系でもあると自認していると明らかにしている。

モディが祝福のツイートをするまで、インドの与党、インド人民党はハリスの民主党副大統領候補への指名について、ほぼ沈黙を保っていた。右派のモディ政権によるカシミール地方の自治権剥奪などを、ハリスが批判してきたことが背景にあるとみられる。

モディは、ドナルド・トランプ米大統領の指導力を熱烈に支持してきた世界の政治指導者の一人でもある。昨年、在米インド人団体がヒューストンで開催した大規模イベントでトランプと一緒に登壇したことに対しては、事実上トランプ再選を支持するものだとして、インドの野党指導者らから批判を浴びた。

編集=江戸伸禎

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