Close RECOMMEND

行動者発のプレスリリースが流通するプラットフォーム

Indeed/Getty Images

カロリンスカ医科大学附属病院の、感情障害外来クリニックのエークホルム・ボーディル作業療法士と、臨床神経科学を専門とするマッツ・アドラー医師らの研究グループが、重り付きチェーンブランケットは重度のうつや双極性障害、全般性不安障害(GAD)、注意欠如・多動症(AD/HD)のある患者の不眠に対して効果的かつ安全であり、また日中の症状や活動レベルも改善することを発表した。

研究は2020年9月15日発行の"the Journal of Clinical Sleep Medicine"に掲載された。

*チェーンブランケットはアビリア社が特許を取得、製造。国内ではラーゴム・ジャパンが輸入総代理店を務めており、研究結果をアビリア社に代わり国内発表するもの。

null
研究で使用されたチェーンブランケットの特許構造 チェーンがボディラインにぴったり沿う

研究概要
A randomized controlled study of weighted chain blankets for insomnia in psychiatric disorders
(精神障害における不眠に対する加重チェーンブランケットのランダム化比較研究)

研究背景
多くの精神疾患は不眠症を伴い、双極性障害では70%、うつや不安を抱える成人の60%が不眠症だといわれている。また、AD/HDの患者では不眠症の有病率は6%から80%と推定され、認知機能障害や倦怠感、感情面の症状の原因の一因となっている。

全般性不安障害の主症状として不眠症は存在し、患者の60%から70%にみられる。現在の不眠症の主な治療は認知行動療法と薬物治療だが、約40%の不眠症患者には十分効果がみられていない。

チェーンブランケットは、不眠症に対する追加の治療として作業療法士により、睡眠障害や不安の対策に使われてきた。しかし、不眠症にチェーンブランケットが効果的であるという科学的根拠はこれまでほとんどなかった。そこで、不眠症にチェーンブランケットの効果を科学的に証明する為に研究が行われた。

対象者
重度のうつや双極性障害、全般性不安障害(GAD)、注意欠如・多動症(AD/HD)の診断(複数の診断を含む)を受けていて不眠症状がある18歳から77歳までの男女120人。

比較方法
120人をランダムに2つのグループに分け、4週間の比較研究を行った。1つは、金属製チェーンが入ったブランケット(重量8kgまたは6kg)を利用したグループ、もう1つはプラスチック製のチェーンが入ったブランケット(重量1535g)を利用したグループだ。

評価方法
主要評価項目はInsomnia Severity Index:ISI(不眠重症度指数:不眠の治療反応を評価するための精神測定指標)とし、そのほかにもFatigue Symptom Inventory(倦怠感の評価指標)やHospital Anxiety and Depression Scale(不安とうつ病のレベルを決定するため尺度)を評価した。

結果
金属製チェーンが入ったブランケットを使用したグループ(64人)は、第1週目に統計的に有意なISIの改善を示し(4週間でISIの中央値は21.7点→9.2点)、比較研究後の1年間を通じて改善を示した。

コントロールグループ(56人)は最初の2週間は、わずかにISIの改善がみられたが、3週から4週の間にISIの点数低下を見せた。(4週間でISIの中央値は21.2点→18.8点)。

4週間後、比較研究が終了し、コントロールグループも重いチェーンブランケットに切り替えてからはISIの改善がみられた。

12カ月間の非比較段階では、ほとんど全ての被験者で有意にISIの改善を認め、最終的な被験者(112人)の78%でISIの点数が睡眠障害として分類されない段階(8点未満)まで低下を見せた。

null

出典:Ekholm B, Spulber S, Adler M. A randomized controlled study of weighted chain blankets for insomnia in psychiatric disorders. J Clin Sleep Med. 2020 Sep 15;16(9):1567-1577. doi: 10.5664/jcsm.8636.


国内の取り組み
チェーンブランケットは、ラーゴム・ジャパンが2016年より正式に輸入販売を開始している。4kg・6kg・8kg・10kg・12kg・14kgから重さを選べ、自宅で洗濯可能だ。

インターネット販売をしており、宅配レンタルにて2週間お試し後、新品を購入するか検討できる。また、全国の精神科病院や療育センター、放課後等デイ、学校の特別支援教育、歯科治療などでもチェーンブランケットは導入が進んでいる。

PR TIMESより

この著者の記事一覧へ

PICK UP

あなたにおすすめ