採用担当に向いている人の特徴や必要な能力は?
この2つの役割を踏まえた上で、採用担当者はどのようなマインドセット、あるいは素養を持っていると望ましいのだろうか。
ここには、「それぞれに必要な能力」と「共通して必要な能力」がある。
1. 内定前後で共通して必要な能力
まずは共通して必要な能力について見ていこう。
周囲を巻き込む力
採用担当者は社内の各部門、人材紹介会社、応募者など、社内外のあらゆる立場の人とやりとりや、調整業務が必要になる。普段から周りと積極的にコミュニケーションを取っており、周りが思わず協力したくなるような人柄であることが採用担当者として望ましいだろう。
柔軟性
採用活動にはイレギュラーがつきものだ。ときには、他部門の社員に面接官を依頼したにもかかわらず、応募者の都合が悪くなって再調整が必要になる場面も出てくるかもしれない。
そうしたことが起きても、ストレスを感じすぎることなく臨機応変に対応できる柔軟性が求められる。また、外部環境によって採用活動が左右されたり、新しい採用手法が登場したりと、採用を取り巻く環境は変化しやすい。そうした変化を敏感にキャッチし、時代に合った採用活動を行える力も必要だ。
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2. 内定前に必要な素養:冷静沈着でロジカル
内定前の段階で求められる主なスキルは次の2つだ。
冷静沈着で客観的な目、先入観なく本質を見抜く目
応募者の見た目や学歴、職歴から「きっとこんなタイプの人だろう」「あの人に似ている気がする」などと主観的に決め付けてしまっては、応募者の本質を見抜くことはできない。
また、心理学的なバイアスで自分に似た人や性格が合う人をついつい高く評価してしまいがちだが、そういったこともあってはならない。そうした思い込みやバイアスを捨てた上で応募者の能力、性格、ポテンシャルを見抜いて、会社の求める人材であるか否かを冷静に判断する力が必要だ。
説明能力
応募者の魅力を見抜くだけでなく、それを関係者に伝える能力も必須である。
採用活動の中で、部門長や役員、社長などに面接への同席を依頼するケースは多い。その場合、事前に「応募者がどんな人か」「選考や面接を通過するに至った理由や魅力」を伝えておくことでスムーズに面接が進み、採用決定へと至りやすい。
また、面接で得た情報を整理して、伝わる言葉選びや表現を選んで面接官に説明する能力は重要だ。例えば口数が多くないなど、一度会っただけでは良さが見えづらい応募者もいる。彼らが第一印象だけで面接官にジャッジされてしまわないように、本来の魅力を言語化して伝えられることも大事な役割だ。