キャリア・教育

2020.07.24 20:00

パブリックスピーキングの力を磨く4つのステップ

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ピークパフォーマンス分野の著名な専門家であるフロリダ州立大学のアンダース・エリクソン教授(心理学)が先日他界した。

多くの人々にエリクソンの研究を知らしめたのは、著書『天才! 成功する人々の法則』でエリクソンを紹介したカナダ人ジャーナリスト、マルコム・グラッドウェルだ。特定のスキルで世界一流の専門家になるまでに求められる練習時間として有名な「1000時間の法則」を耳にしたことがある人は多い。

エリクソンは著書の『超一流になるのは才能か努力か?』で、この分野をさらに深く分析した。彼の研究からは、抜き出た存在になるには非常に膨大な練習時間が必要なことが示された。エリクソンによると、一部のケースでは練習時間が2万時間近くに上った。

しかしエリクソンは、練習だけでは十分ではないとも指摘している。彼は「意図的」な練習が、「私たちが知る中で最も効果的で強力な練習」だと説明している。

意図的な練習とは、目的を持ち、なるべくコーチや教師の指導を受けて行う練習のことだ。

エリクソンは、どのような分野であっても正しい方法で練習すれば、学習時間を数年単位で削減できると述べた。意図的な練習は、パンやケーキを焼くことや楽器、ゴルフクラブでのスイング、営業スキルの向上、人前で話すことなど、ほぼ全てのスキルに当てはまる。

私が、コミュニケーションやパブリックスピーキングのスキルを改善したいと考えるビジネスリーダーに勧めてきた意図的、あるいは「目的を持った」練習には次の4つのステップがある。

1. 具体的な目標を持つ


エリクソンは、具体的な目標を持つことがあらゆるスキルを伸ばす鍵だと述べている。「ゴルフがうまくなること」は漠然とした望みだが、「ハンディキャップから5ストローク減らすこと」は具体的だ。「練習を終える前に3フィートのパットを連続で20回決める」はさらに具体的だ。

パブリックスピーキングでは、練習のための具体的な目標を立てよう。「今日はメモを見ずにプレゼンテーションの最初の5分間を乗り切ること」などだ。そして、その目標を達成するまで練習をやめないこと。

2. 練習時間に焦点を当てる


エリクソンによると、練習をどのように計画するかで差がつく。

重要な会議と同じくらいの責任感でプレゼンのリハーサルを予定する。朝の方が元気な場合、プレゼンを行うための邪魔されない時間を午前中に作っておこう。これを優先事項とすること。
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翻訳・編集=出田静

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