3. フィードバックを求める
私が初めて執筆した著書は、アップルの共同創業者スティーブ・ジョブズのプレゼン方法についてのものだ。その中では、1つの章を丸ごとジョブズのリハーサル戦略に費やした。彼は、商品の象徴的な基調講演を、本番の数週間前から何十回と練習した。
ここで重要なのは、ジョブズが役員やパートナーから構成される少ない聴衆の前で必ず練習をしていたことだ。プレゼンの一部を行い、そこで休憩を取って、全てのスライドや文章に対して小さな声で具体的なフィードバックを求めたのだ。
4. 安全地帯を抜け出す
エリクソンは「安全地帯を抜けるよう自分自身に強いなければ、絶対に改善しない」と述べている。
「自分はパブリックスピーキングが得意ではない」と言う人の大半は、十分な量をこなしていないだけだ。恐怖心によるためらいがあり、この技術に秀でるために必要な練習時間を割いていないのかもしれない。
安全地帯から足を踏み出そう。小さなステップから始めても大丈夫だ。犬の前でプレゼンを練習し(米ベストセラー作家のティム・フェリスもやっていることなので笑ってはいけない)、次のステップとして友達や同僚にプレゼンを見てもらうよう頼もう。その次に小さな集団の前で、そしてその後はより多くの人の前で練習すればよい。
エリクソンは、意図的な練習はいつも楽しいものではないと述べている。自分が試されたり、居心地が悪くなったりする練習でなければ改善の役には立たない。
どのようなスキルでも、反復しているだけでは改善されない。意図的に焦点を絞った練習を行いフィードバックを得ることが、今の地点から今後なりたいものへと到達するための鍵だ。