オーナー(個人、あるいや企業)は、アレクサに呼びかけ、またアレクサからの質問に答えるだけで、厚生労働省の発表に基づく国の支援制度、たとえば「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」から、「特別定額給付金」や「緊急小口資金」など、生活を支えるための給付や支援策などに関する情報を案内する。
「アレクサ、生活支援について教えて」
具体的には、「アレクサ、生活支援について教えて」と呼びかけると、以下のように回答する。
「お困りの状況を番号でお答えください。事業資金などお金に困っている場合は1、新型コロナへの感染等により仕事を休む必要が場合2、小学校などの臨時休業等に伴い子供の世話が必要な場合は3」
これに「3」と回答すると、アレクサは、
「ご希望の制度を番号でお選びください。小学校休業等対応助成金は1、小学校休業等対応支援金は2、企業主導型ベビーシッター利用者支援事業は3」と選択肢を示す。
これにそれぞれの番号で回答すると、詳しい内容が声で伝えられる。
判断の模索を対話的に支援
また、健康状態と対処法についてもアレクサに相談できる。
具体的には、「アレクサ、新型コロナウイルスへの対処法を教えて」と呼びかけると、アレクサは厚生労働省のホームページ上で公開されている質問、たとえば「息ぐるしさ、強いだるさ、高熱など、強い症状がありますか?」をオーナーに質問する。
ここでたとえば「はい」と答えると、「帰国者・接触者相談センター」に相談することがアドバイスされる。
つまり、オーナーの回答に基づく症状とリスクレベルに適した厚生労働省が推奨している措置がわかる仕組みだ。
ほかにも「アレクサ、新型コロナウイルスの最新情報を教えて」、「アレクサ、新型コロナウイルスの感染者数を教えて」と呼びかけることで、最新関連情報が供与される。
ジェフ・ベゾスが4月16日に公開した「株主への手紙」でアレクサに言及していたことから見ても、アマゾンは今後、有事の際の難しい意思決定や判断の模索を対話的に支援する新しい仕組みとしての「アレクサ」開発に注力していきそうだ。