コロナ流行下の米国、オバマら出席のバーチャル卒業式開催へ

ラトガース大学でスピーチをしたオバマ前大統領(Eduardo Munoz Alvarez/Getty Images)

米国の高校や大学は、春に卒業する生徒や学生の旅立ちをどうにかして祝おうと奔走してきた。当初は卒業式の中止や無期限延期により落胆が広がったが、今では希望が生まれている。

インターネット上での卒業式の生配信を実施する学校(ハーバード大学やカリフォルニア大学ロサンゼルス校など)や、従来通りの式を1年遅れで開催する学校(ブラウン大学やコールゲート大学など)に加え、著名人を迎えたオンライン卒業式も複数開催が決まり、卒業生はその中から好きなものに参加できる。

ロサンゼルスのイーグルロック高校からの卒業を控えたリンカーン・デベナム(17)は先月、ツイッターへの投稿で、オバマ前大統領に全米の卒業生が参加できる合同卒業式の開催を呼び掛けた。このツイートは話題を呼び、ついに先週、オバマ本人が元ファーストレディーのミシェル夫人と共に、アスリートやセレブらを集めて複数の卒業講演を行うと発表した。

米東部標準時の5月16日(土)午後8時から1時間にわたり主要テレビ局で生放送される「Graduate Together(一緒に卒業しよう)」と題したイベントにはオバマの他、レブロン・ジェームズやファレル・ウィリアムズ、ジョナス・ブラザーズ、ミーガン・ラピノーが出席し、高校生の卒業を祝う予定だ。

オバマはまた、米東部標準時の同日午後2時にも歴史的黒人大学(HBC)74校の卒業生を祝う2時間のバーチャル卒業式に出席する。

米人気司会者のオプラ・ウィンフリーが参加するイベントもある。フェイスブックが5月15日に主催する高校・大学卒業生向けイベントで、オプラのほかにも、リル・ナズ・X、ジェニファー・ガーナー、マイリー・サイラス、シモーン・バイルス、オークワフィナが出席する予定だ。

ポッドキャストの愛用者向けには、米ラジオ局運営最大手アイハートメディアが5月16日に行うポッドキャストイベントがあり、ヒラリー・クリントンやイーライ・マニング、ジョン・レジェンドら多数の著名人や人気スポーツ選手、芸能人、実業家のスピーチが聞ける。

また6月6日には、ユーチューブによるバーチャル卒業式「Dear Class of 2020」が開かれ、オバマ夫妻やレディー・ガガ、アリシア・キーズ、マララ・ユスフザイ、アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)が登壇する。
次ページ > 卒業式を決行した学校も

編集=遠藤宗生

ForbesBrandVoice

人気記事