その他部門の収益の80%はVRヘッドセットのオキュラスVRの売上によるものだ。ザッカーバーグはさらに、2019年5月に立ち上げたスタンドアローン型のVRデバイス「オキュラス・クエスト」の売上が当初の予想を上回ったと述べていた。クエストの価格は、安価なモデルが399ドルからとなっている。
フェイスブックは2014年に、まだ製品をリリース前のオキュラスを20億ドルで買収しVR関連への投資を加速させてきたが、今後はさらにこの分野に注力する見通しだ。
ブルームバーグの5月5日の記事によると同社は現在、複数のオキュラスの新モデルの開発を進めており、新製品の投入サイクルを大幅に短縮しようとしているという。
記事では複数の匿名の関係者の証言が引用され、従来よりも小型で軽量で、より現実感の高いコンテンツ描写が可能なVRデバイスの開発が進行中であるとされた。軽量化は、デバイスのストラップやヘッドセットの素材をこれまでとは異なるものに変えることで、実現されるという。
VR関連メディアのUploadVRは今年3月にオキュラスが、社内で「Oculus Del Mar」と呼ばれる新型ヘッドセットや、「Oculus Jedi Controller」と呼ばれる新たなコントローラーの開発を進めていると伝えていた。
フェイスブックは当初、新機種の立ち上げを今年で7回目を迎えるオキュラス・コネクト・カンファレンス(OC7)の場で行う予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期になったという。OC7の日程はまだ決定していないが、例年は9月か10月初旬に開催されている。
関係筋によると、オキュラスの新型VRデバイスの発売は、2021年にずれ込む可能性が高いという。
統計サイトStatistaのデータによると、オキュラスのVRデバイス市場でのシェアは出荷台数ベースで約28%で、ソニーに次いで2位となっている。オキュラス・クエストは昨年末以降、品薄状態が続いていたが、新型コロナウイルスのパンデミックによるサプライチェーンの混乱で、今年2月以降はさらに入手が困難になっている。
ブルームバーグの記事によると、アップルもVRヘッドセットを2021年か2022年には発売する予定という。