やっぱりいいよね「指紋認証」。いま見直されるiPhone SEの価値

アップルの直販オンラインサイトから販売がスタートした第2世代の「iPhone SE」

アップルが4月24日からオンラインのApple Storeで第2世代の「iPhone SE」の販売を開始した。フラグシップのiPhone 11シリーズと同じ最新世代の高性能チップ「A13 Bionic」を搭載する小型で廉価なiPhone SEのハンズオンレポートを報告する。

iPhone SEは国内大手通信キャリアも揃って5月11日に発売する。各キャリアが用意する端末購入サポートを使うと、ストレージ容量が64GBのモデルが2万円台から買える。iPhone SEは5G対応のスマートフォンを押しのけて2020年前半に最も注目を浴びることになりそうだ。なお、アップルのオンラインストアでもユーザーが不要になったiPhoneを下取りに出せばiPhone SEが安価で購入できるApple Trade Inのサービスを利用できる。

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背面はミラー処理のアップルロゴのみを配置したシンプルなデザインになった。

頭脳はiPhone 11 Proと同じ「A13 Bionic」チップ


iPhone SEには2019年秋に発売されたフラグシップのiPhone 11 Proと同じA13 Bionicチップが搭載されている。CPUの処理性能は2016年に発売された初代のiPhone SEが搭載するA9チップと比べて約2.4倍にもなる。内蔵GPUによるグラフィックスの処理性能は約4倍速くなった。

実機に触れてみると確かにアプリの起動や、グラフィックスの密なゲームコンテンツの動作もiPhone SEは機敏にこなす。A13 Bionicには機械学習処理に特化した8コア構成の第3世代Neural Engineが統合されているので、例えばARアプリの描画が正確かつ素速くできる。

明暗の差が大きな被写体も、露出のステップが異なる複数枚の写真を高速に連続撮影して、合成処理によってバランスの取れた静止画を生成する「スマートHDR」や、人物の輪郭を正確に切り出して背景だけにボケ味を加える「ポートレートモード」は、iPhone 11とiPhone SEのカメラが共に搭載する機能だ。

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アップルの定額制モバイルゲーム配信サービス「Apple Arcade」のゲームコンテンツもA13 Bionicチップを搭載するiPhone SEなら快適に楽しめる。

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ARアプリのグラフィックスの描画もiPhone SEは正確で速い。
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文・写真=山本敦

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