フランシスコ教皇、スコッチは「本物の聖水」と冗談飛ばす

Photo by Vatican Pool/Getty Images

スコッチウイスキーが神がかった飲み物であることは、愛好家にとっては言わずもがなのことだったが、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇から「本物の聖水」だとのお墨付きを得られたことは、まんざらでもないだろう。

ただ教皇の発言はあくまで軽い冗談であり、バチカン市国でスコットランド人神学生らと面会し、ウイスキーのボトルを贈られた際に発したものだ。

この映像はローマにあるポンティフィカル・スコッツ・カレッジの学生たちについてのドキュメンタリー番組の一部として昨年撮影されたものだが、最近になってバチカンの検閲により削除された映像として注目された。

監督のトニー・カーニーはスコットランド大衆紙デーリー・レコードに対し、その場面を次のように説明している。「教皇は(神学生)全員に対し本当に気取らない態度で接していた。学生らがウイスキーのボトルを手渡すと、教皇は通常のように贈り物を付き人にただ渡すのではなく、ボトルを持ち上げてイタリア語で『これは本物の聖水だ』と言った」

教皇に渡されたウイスキーは、スコットランド西岸産のオーバンだった。これまでの情報から、フランシスコ教皇が時々ウイスキーをたしなんでいるとみられることが分かっている。教皇がウイスキーのボトルを受け取ったのはこれが初めてではなく、さらには「聖水」の冗談を飛ばしたのも初めてではない。

スコットランド紙ザ・クーリエの2019年の記事によると、スコットランドのある神父は2018年、ポンティフィカル・スコッツ・カレッジで指導者の地位に就いた直後、教皇に謁見。その際、フランシスコ教皇にはウイスキーのボトルが贈られた。神父は同記事で、当時について次のように語っている。

「バチカンに入って部屋に向かい、教皇に謁見したことは素晴らしく光栄なことだった。教皇が出てきて、全員と握手をしてくださった。それから教皇にウイスキーのボトルを贈ると、彼はそれを見て『はは、それは聖水だ!』と言った。過去にウイスキーを贈られたことがあるのは明らかだった」
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編集=遠藤宗生

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