アナリストは、オンライン教育界への追い風は当面続くと見ている。なぜなら、一度生徒とその保護者がバーチャルな教育環境に慣れれば、新たなサービスを試し、継続的に料金を支払うようになるからだ。
調査会社Blue Lotus Research Groupのアナリスト、Terry Wengは、中国のK-12層でオンライン教育を受講している生徒の割合が、2019年の17%から年内に22%まで増えると予測している。中国のオンライン教育の市場規模は2019年の290億ドルから、2023年には993億ドルへ上昇する見通しだ。
しかし、アナリストはこの分野の企業の売上や利益がすぐには増えないと考えている。それは、より多くのユーザーを獲得するために、無料や割引きでレッスンを提供しているからだ。Blue LotusのWengによると、TALはオンライン講習の料金をオフラインの講習より10〜30%安く設定しているという。
新型コロナウイルスの感染拡大が生じる前には、同社の売上高に占めるオンライン教育の割合は20〜30%で、オフライン事業が大半を占めていた。
投資家らは、短期的な値引きは気にせず、長期的な成長に期待しているようだ。TALとNew Orientalについては、オフライン事業についてもシェア拡大が見込まれている。その理由は、小規模な塾の多くが休校となり、資金力が劣る業者の多くが撤退すると予想されるからだ。
「小規模な事業者が徐々に廃業に追い込まれることで、TALとNew Orientalのチャンスが拡大する。投資家たちは長期的な見地から両社の成長に期待している」とWengは話した。