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I write about wine - from buying and collecting to the people in wine.

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ワインのつまみに「キムチ」? と思うだろうか。

否。この「マリアージュ」には驚きと感動が潜む、とする米フォーブスの韓国人記者がいる。

当然のことながら赤ん坊の頃からキムチを食べている彼女は、熱烈なワイン・ラバーでもある。「確かに難易度は高いが」と断った上で、この意外なペアリングから感動を得ることは不可能ではないと彼女は断言するのだ。

ワインのセレクションに期待できない韓国料理店では無理なことも、自宅でなら可能だ。「家飲みの自由」を謳歌するためにも、試してみてはどうだろう。



私はワインを愛しすぎていて、どんな食べ物にもワインを合わせずにはいれらないし、韓国の食べ物を愛しすぎていて、ワインとのペアリングだけのために、自分の持って生まれた味覚、自国の料理への愛を犠牲になどできない。そんなことはとうてい無理だ。

──私が初めてキムチを口にしたのは、2歳の時だ。韓国では多くの親がふざけて、ヨチヨチ歩きの子の皿にピリ辛の白菜の漬物を載せ、その子がどのくらい早い時期に、唐辛子とニンニクの入った漬物の味を受けつけるかを試す。

母の話では、私はキムチを口にしてすぐに水に手を伸ばしたけれども、すぐにキムチのお代わりを要求したそうだ。その後私は5歳で唐辛子や香辛料がやみつきとなり、とても辛い冷製蕎麦を平らげていたらしい。その間、涙がひっきりなしに頬を滴り、鼻汁が垂れ続けるのにもかまわず、だ。舌が火傷しそうにヒリヒリする、その痛みにも関わらず、5歳の私はそのピリ辛の味に魅了され、食べ続けたのだ。

そして魅惑の相方、「ワイン」登場。


時を経ること数十年後、私の日常生活の中にワインが登場した。唐辛子とニンニク入りの漬物の味を、どうやってワインとマリアージュさせるか?

猛烈なマッチングに思えるが、人生におけるすべてのよい関係がそうであるように、しかるべき敬意と愛情があれば、必ず成立する取り合わせだ。


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「アジア料理」の文脈における料理とワインのペアリングで厄介なのは、料理の味覚や風味を、1種類のワインとの「ワンセット」に組み合わせることは無理だ、ということ。なぜなら韓国料理とはまさに「共同体」であり、一口噛むごとに、一口前とは違う味がするからだ。

西洋料理など「皿」の食事では、肉、ポテト、野菜の味が、食事中えんえんと繰り返される。こういった、限りある「繰り返し」の味にワインを合わせることは簡単だ。

ところが「茶碗」を使う食事ではそう単純にはいかない。箸がえんえんと繰り出され、食材の組み合わせも、たとえばご飯+鶏肉、ご飯+牛肉、ご飯+野菜など、バラエティに富む。それだけではない。唐辛子ソース、醤油、XO醤、魚醤といった多種のシーズニングが加わったひには──まさに、「ワインにとっての超難問」が突きつけられることになる。


ED JONES/AFP/Getty Images

翻訳=かわのひろこ 編集=石井節子

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