うまく機能する格安長距離便モデルはあるのか
業界関係者の中にはオレアリーと同じ見解を持ち、プリメーラ・エアやWOWエアといった会社の倒産を根拠に、このビジネスモデルは採算が取れないと指摘する人もいる。
米資産運用会社アライアンス・バーンスタインのアナリストらは、最近の調査メモで、今後はコスト増加により価格引き上げの必要性が生じると予想。「私たちはLHLCが現在の市場占有企業の脅威となるとはみておらず、このモデルが単独で大西洋横断便の市場で生き延びることができるとは予想していない」と述べている。
バーンスタインは調査メモで、LHLCキャリアが持つコスト面の強みは小さいと指摘。時間がたつにつれて従業員が成熟し、労働組合や団体交渉により航空会社間の給与が平等になるため、この強みは弱まると予想している。
しかし、メモに書かれているのは暗い予想ばかりではない。燃費が良い新中型機を導入すれば、LHLCモデルは特に満席運航が比較的簡単なアジアではうまく機能する可能性があるとバーンスタインは予想している。