ビジネス

2019.11.05 07:30

「機能価値」から「ブランド価値」へ。元メルカリ本間達也が、ラブグラフに入ったワケ

(左)マーケティングマネージャーとしてラブグラフの経営陣に参画した本間達也 (右)ラブグラフ代表取締役の駒下純兵

(左)マーケティングマネージャーとしてラブグラフの経営陣に参画した本間達也 (右)ラブグラフ代表取締役の駒下純兵

2013年に創業し、わずか5年で東証マザーズに上場。メルカリは、“ユニコーン企業”として注目を集め、国内のスタートアップシーンを牽引してきた。

昨今、同社の“成長期”を支えてきたメンバーが次なる活躍の場を求め、メルカリのような成長を目指すスタートアップへ転職する事例が増えつつある。直近の代表例を挙げるならば、執行役員VP of People & Culture 兼 社長室長として、組織面からメルカリの成長を牽引した唐澤俊輔がSHOWROOMのCOOに就任したことがそうだろう。国内のスタートアップ・エコシステムをさらに発展させていく上で、こうした事例が増えていくのは好ましい。

そしてまた一人、メルカリを卒業し、スタートアップに参画する人物がいる。フリマアプリ「メルカリ」のグロースマネージャーとして、プロダクト戦略支援やCRMの設計、実行を担当してきた本間達也だ。

出張フォト撮影サービス「Lovegraph(ラブグラフ)」を手がけるラブグラフは11月5日、元メルカリグロースマネージャーの本間達也がマーケティングマネージャーとして、経営陣に加わったことを発表した。本間は今後、ラブグラフの保有する顧客データを活用し、ブランドイメージを維持しながら、サービスのグロースに取り組んでいくという。

“ブランド価値”に紐づくCtoCサービスが発展するのではないか

本間は2014年に新卒で楽天に入社し、セールス、マーティングリサーチに従事。その後、2016年にLabit執行役員COOに就任。同社では本専門のフリマアプリ「ブクマ!」における事業計画の策定、事業アライアンスを推進し、同事業をKADOKAWAグループに譲渡後、メルカリに参画。

学びのフリマ「teacha(ティーチャ)」の立ち上げを経て、フリマアプリ「メルカリ」のグロースマネージャーとして、プロダクト戦略支援やCRM設計を手がけてきた人物だ。

「メルカリには“1→10”のフェーズが好きな人たちが集まっていて。創業から5年で上場し、今後は10→100に向かって進んでいくフェーズ。得意なフェーズにおける価値の発揮を終えて、次なるチャレンジに向かっている人は増えていて、僕も再び、1→10のフェーズで価値を発揮したいと思い、ラブグラフへの参画を決めました」(本間)

昨今、スタートアップの数は増え、1→10のフェーズにある会社は多数存在する。そうした中、なぜ本間はラブグラフへのジョインを決めたのか──。「その理由は2つあります」と言い、本間はこう説明し始める。

「もちろん、いろんなスタートアップを見ていました。自分の価値を最も発揮できる環境はどこなのか。その観点で考えるとラブグラフが最適だと思ったんです。昔から代表の駒下(純兵)さんのことは知っていましたし、創業時からイケてるサービスだな、と思っていました。0→1のフェーズを超え、1→10のフェーズ入っていたので、今なら自分の価値が存分に発揮できる。ラブグラフのフェーズと、自分の得意な領域がちょうど重なったんです」



「また、既存のCtoCサービスは安い、速いといった"機能的な価値"からグロース戦略を考えるケースが多いと思います。昨今、そういった機能的な価値を追求しているCtoCサービスが増えている中で、個人的には今後、ストーリー、世界観といった“ブランド価値”に紐づくCtoCサービスが発展していくのではないか。そこに可能性を感じ、また自分の手で創ってみたい思いがあり、ラブグラフにジョインすることにしました」(本間)
次ページ > ラブグラフの成長に欠かせないピース

文=新國翔大 写真=ラブグラフ提供

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事