サービスを運営するラブグラフは2月6日、合計2億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、NTTドコモ・ベンチャーズ、グリーベンチャーズ(既存株主)、AGキャピタル、朝日メディアラボベンチャーズのほか、個人投資家の千葉功太郎氏と古川健介氏、アカツキ代表取締役CEOの塩田元規氏、ヘイ代表取締役社長の佐藤裕介氏。
ラブグラフはこれまでにコロプラネクスト、グリーベンチャーズ、アカツキ執行役員の石倉壱彦氏、エンジェル投資家の中川綾太郎氏などから資金を得ており、累計の調達額は合計4億円となる。
カップルや家族のお出かけをプロが撮影
ラブグラフは2015年2月の創業。同社が提供するLovegraphは、写真を撮ってもらいたいユーザーと、写真を撮影したいカメラマンをマッチングするプラットフォームだ。事前に希望の撮影地や日時を指定する、もしくは気になった作風のカメラマンを一覧から選んで撮影予約をすれば、カップルのデートや家族の外出にプロのカメラマンが同行。写真を撮影してくれる。
Lovegraphのサイト上に掲載されたカメラマンの作例
サービスに登録するカメラマンは全国で300人以上。割合としてはフリーランスカメラマンと本業を別に持つ副業カメラマンがそれぞれ約4割程度、学生カメラマンが2割程度だという。カメラマンは登録前にラブグラフのスタッフが審査。作品のクオリティはもちろんのこと、コミュニケーション能力があり、「幸せの感度が高い人、撮影相手の幸せを考えられる人を採用している」(ラブグラフ代表取締役の駒下純兵氏)という。
価格は10枚の撮影データを提供する「ライトプラン」が9800円。50枚以上のデータを提供する「スタンダードプラン」が1万9800円。子供の成長記録など、合計3回の撮影をパッケージにした「すくすく3回プラン」が4万8000円となっている。
起業のきっかけは、友人カップルのデート撮影
代表の駒下純兵氏は大学在学中にカメラマンを志望。その腕を磨くため、スナップサイトで大学生の撮影をしたり、友人カップルのデートを撮影したりしていた。友人カップルが駒下氏の写真をSNSに投稿したところ話題になり、口コミで撮影依頼が増えていったという。
遠方での撮影については、当初交通費を負担してもらって現地まで行き、撮影をしていた。だが依頼が増えて1人では対応できなくなってきたため、現地で活動する知人のカメラマンに撮影を依頼するようになっていった。このカップル写真撮影を事業化しようと考え、大学在学中にラブグラフを立ち上げたという。
サービス開始当初は、大学生や若手社会人など、いわゆるミレニアル世代のカップルの撮影が中心だった。しかし最近では6〜7割がファミリーの撮影になっているという。もともとSNS経由でLovegraphを知ったユーザーは若いカップルが中心だったが、直近ではファミリー層にまでターゲットを拡大してマーケティング施策を実施した結果だという。カップルからマタニティ、ニューボーン(新生児)、ファミリーと、自身のライフステージが変化するたびに撮影を依頼するというユーザーもいるそうだ。