上司の役職が欲しくない時にすべきこと

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上司と同じ給料を得たくない人はほとんどいないだろうが、昇進して上司の役割に就きたくない人はいるかもしれない。

日々の仕事で楽しめないタスクが増えるかもしれないし、ストレスを生む業務が増えたり、人間関係上の問題に対処しなければならなくなったり、プライベートに割ける時間やエネルギーが少なくなったりするかもしれない。

それでも多くの人は、上司の地位を欲しない人はやる気がない、あるいは能力を最大限発揮できない仕事に安住しているという意味になることを密かに恐れている。一般的な認識として、頭が良くて野心的な人は常に今よりも大きくて良い仕事を探さなければならないとされている。そうでなければ、キャリアで何か失敗したのだろう、と。だがこれは全くの間違いだ。

人が現時点で(あるいは永遠に)上司の役割に就きたくないと考えることを正当化する理由はいくつかある。現在の仕事にやりがいや意義を見出しているのかもしれないし、現在のチームが取り組んでいる未完了のプロジェクトを最後まで見届けたいのかもしれない。あるいは、私生活で大変な事情があり、仕事では安定を求めているのかもしれない。

どのような理由であれ、こうした状況にある場合、キャリア上で停滞せずに成長を続けられるよう、次のことを考えよう。

1. キャリアの障壁を特定する

まず断っておくが、昇進したくないという気持ちがキャリアに関する危険信号である場合もある。今の仕事や将来を考えても前向きな気持ちになれないなら、他の業界や分野に注目し、キャリアチェンジをすべきときかもしれない。

もう一つの懸念材料は、自分が今は上司によって有害な職場環境から守られており、昇進によってそうした環境にさらされたくない場合だ。この場合、より良い風土を持つ企業で人を率いることができるよう、新たな仕事を探す必要がある。

最後に、自分が本当に現状に満足しているのか、それとも変化を恐れてためらっているのかを十分に考える必要がある。上級職に昇進し失敗することを恐れているのであれば、人事部やキャリアコーチと共に、自信の向上につながる自己開発計画を立てよう。自分に欠けているスキルを特定し、上司にシャドウイング(密着してその仕事ぶりを観察すること)させてもらったり、OJTを受けたりする。

変化は一夜にして訪れず、コツコツと努力することで訪れるものだ。息苦しい職場環境に甘んじないこと。
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編集=遠藤宗生

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