米コメディードラマ「となりのサインフェルド」/ Getty Images
野球チームのゼネラルマネジャー(GM)、スポーツキャスター、トーク番組司会者といった選択肢が出てくるが、ジェリーはすぐさま、どの仕事にもジョージが不適格だと指摘する。しまいにはジョージは絶望してしまう。
心の中でジョージ役とジェリー役の両方を演じている転職希望者はあまりにも多い。理想の仕事を思いついてはすぐに否定するのだ。だが、たとえ「どうやって(How)」が分からずとも「何を(What)」を特定することには価値がある。ジョージは後に、ニューヨーク・ヤンキースでの仕事を得た。GMでもスポーツキャスターでもないものの、スポーツに関連した仕事に就けたのだ。
当然ながら、「となりのサインフェルド」のジョージは架空の例だ。だが私は現実に、到達方法が分からなくても自分の望むものを明確化することが前進につながる例を見てきた。ある顧客は若者の指導が好きだったが、実際の仕事は銀行業務だった。
彼女はこの「何を」を追求するため、本業とは別の場面でこれを試してみることにした。仕事中は指導にあたり、社外では教育に焦点を当てたフェローシッププログラムに参加。2度の転職を経て、彼女は学校やNPO向けの銀行リレーションシップマネジメント責任者となり、銀行での経験と教育への情熱を組み合わせる仕事に就くことができた。
次はあなたの番だ。夢の仕事にどう到達するかは気にしなくていい。自分の夢が何かを明確にすることに集中すれば、プランはいずれついてくる。以下に、自分が夢のキャリアに臨むものを明確化するためのブレインストーミングの問いを10個紹介しよう。
1. あなたは朝に目が覚めた後、完璧な一日を過ごすことができた。それはどんな一日だったのだろう?
2. 自己開発の資金を50万円支給された。書籍の購入、クラスの受講、メンバーシップ登録、コーチングの利用に使える資金だ。あなたは何を始める?
3. 好きなテーマに関する知識を増やすための資金を50万円支給された。書籍の購入や各種定期購読などに使える資金だ。あなたは何について調べる?
4. ある後援者が、あなたがどんなプロジェクトにも自由に取り組めるように、生活費を今後50年間にわたり負担すると申し出た。あなたはどんなプロジェクトに取り組む?