ビジネス

2019.08.23 11:30

世界「最高」のビジネスモデル、採用する業界は?


また、仮にその価値がどの程度かを割り出すことができたとしても、これらの企業に支払いを強制する方法はない。

たちが今すぐ行動しなければ、化石炭素を大気中に放出することの影響はそれほど遠くない将来、今いる動植物を存続させ得る地球の能力に壊滅的なダメージをもたらすというのが現実だ。

私たちが地球のこの能力の低下についてどのような説明の仕方を選んでも、何の行動も起こさないならば意味がない(政策立案者らに具体的、かつ短期的な行動を取るよう求めようとしているなら価値ある行動だが)。

「賢明な」石油会社もある

化石燃料の関連業界では、気候変動に関する現実の受け止め方が企業によってまちまちだ。私がこれまで見聞きしてきた中で判断する限り、同業界で株主に対する責任と企業市民としての責任を最もバランスよく果たしているのは、米石油大手オクシデンタル・ペトロリウムだ。

同社のビッキー・ホルブ最高経営責任者(CEO)は、カーボンニュートラルな石油生産に関する目標を定めている。また、子会社のカーボン・エンジニアリング(Carbon Engineering、クリーンエネルギー企業)、スタートアップのネットパワー(Net Power、排出量ゼロの火力発電所を運営)への投資は、オクシデンタルが進んでいる方向を示している。

ホルブCEOは、世代を超えた人類の富を今世紀中に築き、維持するための唯一の方法は、新たな枠組みに投資することだと理解している。そして、賢明な投資家たちも、そのことを知っている。

編集=木内涼子

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