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航空会社の業務には公共性がある。そのため、経営トップの交代とそれを巡る「宮殿政治」には、各社の従業員や顧客、利害関係者のみならず、その他の多くの人たちが高い関心を寄せる。

大抵は利益率が低く、数多くの制御不能な出来事に左右される航空各社は、問題がある状況の改善を経営陣の交代に頼ろうとしがちだ。アメリカン航空のトップにロバート・クランドルを呼び戻そうとする動きが出ていることは、それを示す一例だ。

トップの交代は、デリケートな問題になり得る。だが、マレーシアの格安航空会社、エアアジアの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のトニー・フェルナンデスの考え方は異なる。

先ごろ香港で開催されたテクノロジー・カンファレンス「RISE(ライズ)」でフェルナンデスは、「(トップは)身を引くことが重要だ」「長くとどまりすぎるリーダーが多すぎる」と語った。

この発言は、何か特定の出来事を受けたものでも、特定の誰かに向けられたものでもない。幹部が首脳陣の交代について述べるのは、よくあることだ。

高齢のリーダーによる「長期政権」も

エミレーツ航空の社長であるティム・クラーク卿は、職業人生の大半を同社と共に過ごし、約17年間にわたって社長を務めている。今後の計画について質問されることが多いのは、社長としての在任期間が長いためだけでなく、69歳という年齢のためでもある。

ドバイでは、65歳で定年退職するのが一般的だ。さらに、外国人の場合は60歳が定年退職年齢だという(当局によれば、65歳まで延長は可能)。同社長は「航空ビジネスは若い人たちのもの」との見方を繰り返し示す一方で、自身の引退の時期については、オーナーであるドバイ政府や株主が決めることだと発言している。

一方、63歳になった香港のキャセイパシフィック航空のジョン・スローサー会長は、まだ退く準備ができていないとみられる。今年3月に行った決算説明会で引退について尋ねられたときには、気分を害したようだった。すぐに引退する予定はないと述べた後、皮肉を込めたような言い方で、「ありがとう」と付け加えた。

編集=木内涼子

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