コンピューター画面を見つめて働く人のほとんどには、コンピューター視覚症候群(CVS)の症状がある。CVSは長い間コンピューター画面を使うことで生じる眼精疲労や痛みのことで、一般的な症状には、目の乾燥や疲れ、頭痛、集中力の低下、目のかすみ、複視などがある。
私は、ジョンソン・エンド・ジョンソンのビジョンケア・カンパニーで教育担当ディレクターを務めるカリッサ・リー博士を取材し、その解決法を尋ねた。リーは、コンピューターを使った仕事で何らかの異変を感じた場合は眼科医に相談することを勧めたが、一方で自分でもできることを幾つか紹介してくれた。
・「20・20・20」のルール
コンピューターを使った仕事に長時間集中すると目が非常に疲れてしまう。眼精疲労を防ぐには、20分ごとに少なくとも20フィート(6メートル)先を20秒間見つめるようにすること。リーが「20・20・20のルール」と呼ぶこの手法を実践すれば、1時間に数回焦点を変え、目の回復を促すことができる。
・瞬きをする
画面を見つめると、集中力を保とうとして、まばたきの回数が無意識に減ってしまう。「まばたきは、分泌腺が作る自然な涙と油で目を潤すために欠かせない」とリー。トイレに行くときや会議に出席するときなど、できる限り頻繁にまばたきをする習慣をつけよう。まばたきは、クリアで心地良く健康的で安定した視力を維持する基本となる。
・照明を調整する
米国人の約3分の2は、一日のうちどこかで照明による害を受けている。明る過ぎる環境光やコンピューター画面などに日常生活で長時間さらされれば、目は簡単にダメージを受けてしまう。可能であれば、コンピューター画面の明るさを調整し、その他の明る過ぎる屋内のオフィス照明を遮断する。これにより、働いている間も目を守ることができる。
・緑の野菜や魚を食べる
リーは、目を健康な状態に保つために必要な栄養素を得るため、オメガ3脂肪酸や緑色の葉物野菜、ニンジンを豊富に食生活に取り入れることを勧めている。リーによると、オメガ3脂肪酸は特にナッツや種子類、そして脂肪が多いサケやマグロなどの魚に多く含まれている。あるいは、魚油のサプリメントからも取り入れることができる。
緑の葉物野菜は、網膜の状態を良くするルテインやゼアキサンチンなどのカロテノイドを含む。ニンジンは巷で言われる通り目にとても良く、目の健康に欠かせないビタミンAを体が作るために使われるベータカロテンを豊富に含んでいる。次にランチを何にするか悩むことがあれば、サーモンサラダを食べてはどうだろうか?