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flying taxi(EMBRAER DIGITAL)

ブラジルの「エンブラエル(Embraer)」は、ボーイングやエアバスに次ぐ世界第3位の旅客機メーカーで、2017年の売上は58億ドル(約6500億円)を記録した。同社は2年前に空のモビリティ部門の「エンブラエルX」を立ち上げた。

エンブラルは近い将来、旅客機分野に革新的なイノベーションが到来すると予測する。「当社が果たすべき役割は、航空分野で他の企業に先駆け、新たなビジネスモデルを確立することだ」と、エンブラエルXを統括するAntonio Campelloは話す。

ウーバーが2023年に実現を目指す、空飛ぶタクシーUber Airのプロジェクトにも、エンブラルは参加している。創業49年の同社は、Uber Airの参加企業の中で最も長い歴史を持ち、規制当局との交渉力や技術力で競合らを上回る。

電動航空機はまだ初期の段階だが、Campelloによると「eVTOL」と呼ばれる垂直離着陸型のEV飛行機は、我々が想像するよりも早期に実現するという。

「航空分野のイノベーションは一夜にして実現できるものではない。しかし、当社の飛行機は初期段階では人間のパイロットが必要だが、テストを重ねた後、自律飛行できるようになる。そこから、本当の技術革新がはじまる」とCampelloは話した。

エンブラルは米国ではフロリダに本拠を置き、シリコンバレーやボストンにも拠点を構えている。傘下のエンブラエルXも航空業界での新たな事業モデルを構築中という。

「今から3年前には、空飛ぶタクシー型の航空機を計画中の企業は10社程度だったが、今では100社に近づいている。しかし、その中で安全基準を満たし商用化に進めるのは数社に限られるだろう」とCampelloは述べた。

Campelloは来年には、様々な企業らがeVTOLのテストを開始し、最適な仕様を探る試みが始まると予測する。「その後の2年から3年ほどで、市場をリードするメーカーが決まる。従来の航空機メーカーと新興のベンチャー企業らが戦うことになる」と彼は続けた。

空のタクシーサービスの商用化が実現するのは、今から5年程度先のことになるとCampelloは話した。さらなる技術革新で、コストの低下も予想されるという。

「克服すべき課題は多いが、eVTOLを用いた移動コストは、将来的に多くの人が利用可能な水準まで低下する」と彼は続けた。

「自動車を中心としたモビリティ分野で起きたのと同じ革命が、航空業界にも押し寄せようとしている」とCampelloは語った。

編集=上田裕資

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