Close RECOMMEND

I write about economic and social trends in China. @johannylander

Getty Images

インドのナレンドラ・モディ首相は少なくとも次の総選挙が終わるまで、米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムが自国の「パパママ・ストア(家族経営の小さな店)」をつぶすことを許さない考えだ。

アマゾンは大きく成長を続け、力を増している。だが、一部の国の政府は、どの企業よりもより強力であり、電子商取引(EC)業界におけるアマゾンの「世界制覇」の野望も打ち砕くことができる──インド政府は、同国でのアマゾンの成長鈍化につながる複数の規制を導入している。

インドでは、ECビジネスを手掛ける外資の小売業者がインド国内で商品を仕入れ、自社サイトを通じて国内の消費者に直接販売することが禁止されてきた。さらに、それに加えて2月には、地元の提携企業などを通じた販売も禁止された。

これは、インド国内のECサイトや「パパママ・ストア」のオーナーにとっては、間違いなく朗報だった。そして、アマゾンにとっては厄介な問題だ。アマゾンの投資家たちも、この点に関して懸念を示している。同社もインドの新規制が今後の業績に影響を及ぼすとの見通しを明らかにしている。

インベスティング・ドット・コムのシニアアナリスト、ハリス・アンワーは、「当然ながら、アマゾンが自社の世界的な成長において、世界第2位の人口を擁する巨大市場に依存することは困難になった」と説明する。

「中国市場での失敗の後、インドはアマゾンにとって鍵を握る市場となった。だが、今度はインドの複雑な規則の中で事業を進めていく方法を見つけ出し、同国への巨額の投資が正当なものであることを示す必要がある」

今だけ耐えればいい?

一方、米バンヤンヒル・パブリッシングのシニア株式アナリスト、ジェフ・ヤスティンは、懸念はしていないという。アマゾンの投資家たちには、「辛抱することだ」と伝えたいという。

ヤスティンは新規制について、モディ政権が次の選挙で小規模店舗の経営者らの票を獲得するために導入したものとみており、次のように述べている。

「ECに関する規制は、家族で小規模店舗を経営する有権者たちの支持を得て、モディ首相と閣僚らが次の総選挙で勝利し、政権を維持するための政治的手段だ」

「失業率が過去45年で最も高い水準になっていることから、首相は政権維持のために、できる限りの安全策を取ろうとしている」

編集=木内涼子

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい