バーレーンは、ペルシャ湾のカタール半島とサウジアラビア東岸に挟まれた島国で、アラブ諸国の中でも外国人観光客が訪れやすい国の一つとして人気を集めてきた。要塞や樹齢約400年の「生命の木」などの名所以外でも、同国の観光産業は急速に成長している。
新テーマパークに用意されるボーイング747型機は、水中に配置された航空機としては世界最大となる。園内にはその他、伝統的なバーレーンの真珠商人の家のレプリカや、人工サンゴ礁、彫刻などが配置され、サンゴが安全に成長できる場所や海洋生物の生息場所が用意される。
このプロジェクトは、世界中からダイビング愛好家を集めるとともに、研究者による海洋生態系データ収集を支援することが期待されている。アラブ首長国連邦(UAE)も昨年、フジャイラ沿岸に世界最大のサンゴ庭園を建設する計画を発表した。ギネス世界記録への登録が見込まれている同園は、生態系回復を目指した生物多様性保護区となる。
バーレーンの対岸にあるサウジアラビアのホバル市では最近、女性限定のテーマパーク「AlHokair Time AlAzizyah」もオープンした。ここではスキーや雪合戦イベント、キャンプが体験できる「スノーフォレスト」や「スカイゾーン・トランポリン・パーク」が楽しめる。
観光産業に流入する大量の開発投資には、UAEのドバイ周辺などでの200億ドル(約2兆2000億円)以上のホテル建設契約が含まれている。また、バーレーン国際空港には新たなターミナルが建設中で、オープン後は国際便の数が増え、観光客の需要強化に貢献するはずだ。さらに今後3年間でホテル22棟に加え、バーレーン湾ビーチ沿いに新施設5棟が建設されることになっている。
新たなプロジェクトの中でも特に目を引くのは、2022年にオープン予定のシャングリ・ラホテルだ。250室を備える同ホテルは、スイートルームが150室、ビーチ沿いのシャレーが8棟、海沿いのヴィラが21棟オープンする予定。バーレーン・マリーナの沿岸開発の一環であり、マリーナやヨットクラブも含まれている。
バーレーン湾の高級地区には既に、フォーシーズンズやザ・ドメイン、ルメリディアン、ザ・リッツ・カールトン、インターコンチネンタルなどの有名ホテルがある。