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FICOイータリー・ワールド(MikeDotta / Shutterstock.com)

イタリア・ボローニャにある世界最大の食のテーマパーク「FICOイータリー・ワールド(FICO Eataly World)」は先日、開園から1周年を迎えた。昨年11月のオープン以降、世界中から訪れた人の数は200万人を突破。革新的な同パークは、世界40カ所に展開するイタリア食材専門店イータリー(Eataly)の創業者、オスカー・ファリネッティらによって設立された。

この巨大なテーマパークが、エミリアロマーニャ州の州都ボローニャの歴史地区から約20分の場所にあるのも偶然ではない。同州は、イタリア人の間でも食の国イタリアの真の農業中心地とみなされており、多くの美食が楽しめる場所だ。またボローニャには、素晴らしい交通手段や宿泊施設、レストランに加え、さまざまな歴史的・芸術的・文化的名所がある。

地域色豊かなイタリアの食

イタリアは1861年、ジュゼッペ・ガリバルディの貢献により統合されたが、現在私たちが“イタリア料理”と呼ぶものの輪郭がペッレグリーノ・アルトゥージによって形作られたのは、その30年後だ。

アルトゥージは裕福な絹商人で、トスカーナ州とエミリアロマーニャ州を中心にイタリア中を旅し、友人や知人から475のレシピを集めた。驚くことに、これは自動車が登場する前のことだ。アルトゥージは、1891年に料理書『La scienza in cucina e l’arte di mangiar bene(キッチンの学問と美食の芸術)』を出版するにあたり、全てのレシピを自宅のキッチンで試した。

同書はその後改訂を重ね、収録レシピ数は790まで増加。英語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語にも翻訳されている。またイタリアでは、結婚祝いに同書を贈るのが慣習となった。

“イタリア料理”のさまざまなバリエーションは、今でも国内20州の各地に深く根付いている。FICOイータリー・ワールドの来園者は、食べ物、レシピ、伝統が地方文化と密に関係していることを学ぶ。

特定のテロワール(その土地の気候や土壌)でしか生産されない上質なワインと同様に、各州にはそれぞれ違ったチーズや肉、パン、パスタの形、焼き菓子、レシピがある。こうした食品の中には、DOP(保護指定原産地表示)やIGP(保護指定地域表示)のラベルが貼られ、特定の地域で厳格な伝統手法にのっとって生産されたとの認定を受けたものもある。

編集=遠藤宗生

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