ユナイテッド航空やデルタ航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、ノルウェー・エアシャトル、ヴァージン・アトランティック航空、ライアンエアーなどの航空各社は、“送還運賃”と銘打った割引料金を提供し、多くの足止めされた旅行客の帰宅を支援した。
季節が旅行客の減る冬に移る中、財政がひっ迫している他の航空会社も破綻の道をたどるかもしれない。ウォーレン・バフェットがかつて「潮が引いて初めて、誰が裸で泳いでいたのかが分かる」と言ったのは有名な話だ。旅行情報サイトのスマータートラベル(SmarterTravel)が指摘するように「99ドル(約1万1000円)の大西洋横断便を基盤としたビジネスモデルは持続しない」ことは、旅行客側も理解しておくべきだろう。うま過ぎる話には、十中八九裏があるのだ。
私たちは英旅行サイトのザバックギャリー(TheBackGalley)に対し、格安航空会社(LCC)利用にあたりトラブルを避けるため、旅行者が考えるべきことについて尋ねた。(同サイトは、プリメーラ・エアの件で立ち往生した旅行者に対し、海外旅行中の人々を支援する「トラベル・グールー・サービス」を無料で提供した)
LCCを使う場合、次の10の項目に気をつけよう。
1. LCCが常に最安だと思わないこと。隠れた追加料金や飲食物代、手荷物に対する料金、さらには空港の近さも考慮しよう。LCCが乗り入れる遠くの空港への移動に、金や時間を費やす価値はあるだろうか?
2. 料金規定を確認する。時間や日にちの変更、そして特に欧州では遅延時の扱いなどに関するただし書きに注意しよう。フレキシブルさが必要な場合、高い航空券を買う必要があるかもしれない。
3. 旅行保険を契約しておく。購入はできればチケット予約前がよい。契約内容は確実に理解しておく。中には、航空会社の破綻も対象となる保険もある。また、安全を期すため、第三者企業の保険を利用しよう。倒産した航空会社から買った保険は、チケットと同じく無価値になってしまうかもしれない。
4. クレジットカードで航空券を予約する。一般的に、クレジットカードが提供する補償は最も手厚い内容となっているようだ(ここでもただし書きをしっかり読むこと)。デビットカードを使った場合、支払い取り消しができないこともある。
5. 乗継便がある場合、別切りではなく一つの航空券として予約し、最終目的地までチェックインできるようにする。こうすれば、遅延のため乗継便を逃しても、航空会社側に振替便を手配する義務が生じる。