スウェーデンでの徹底した電子化生活に慣れてしまうと、日本へ時々帰国した際は非常に苦労する。とくに小銭がたまってきたときに、ポケットがジャラジャラとするのはかなり不愉快だ。店での会計には時間がかかるし、何より家計簿もつけにくい。
スウェーデンでの生活では、デビッドカードやSwishでの決済は、その場で口座に入出金が反映されるので、毎月のお金の管理が格段に簡単になった。
キャッシュレスに限らず、電子化も進むスウェーデン社会において、不便だと思ったことは一度もない。強いて言うなら、スマホの充電が切れたら何もできなくなるぐらいか。ただ、今のところ私はその経験はない。
とはいえ、こうした電子化に不慣れなお年寄りには不便な社会になりつつあるかもしれない。請求書をメールではなく、郵便物として紙で受け取ると、25SEK(≒325円)ほど余分に取られたりする。社会の電子化に抵抗すると、余分なお金が発生してしまう仕組みになりつつある。
ここまでキャッシュレス化が進んだのは、スウェーデンの決済アプリがSwishの一択だからというのが大きいだろう。他の手段は聞いたこともない。とても明快だ。日本では決済アプリが乱立しているようだが、ここは民間に丸投げではなく、国と銀行主導で一本化をするべきだったのではないかと思う。
連載:スウェーデン移住エンジニアのライフ&ワーク
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