電動化時代の新たな潮流を視野にいれながらも、変わらない洗練で魅せる。
McLAREN:速さと快適な操作性を兼ね備えた、 究極のスポーツカー
「機能美」という言葉がある。余分な装飾を排して無駄のない形態・構造を追求した結果、自然に表れる美しさ、ということなのだが、クルマの世界でこれにあてはまるのは、つまるところ F1カーということになるのだろう。
そういう意味において、F1の名門コンストラクター「マクラーレン」が、ロードカー部門として2009年に設立した「マクラーレン・オートモーティブ」は、とても気になる存在だ。
そのマクラーレンが、17年末に同社のなかで最もスポーツ性の高い「アルティメットシリーズ」の最新作「マクラーレン・セナ」を世に送り出した。あの天才アイルトン・セナの名を冠したモデルなので、自信作に違いない。
ミッドシップに4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最大出力800ps、最大トルク81.6kgmを発生。マクラーレンの市販車としては、史上最強のスペックであり、“音速の貴公子”の名に恥じぬものとなっている。
しかも、すべてのボディパネルをカーボンファイバー化。重さ1198kgは、マクラーレンの市販車では最軽量となった。最高のスペックに軽さが加わり、そのパワーウェイトレシオは 1.49kg/psとなっている。
そこに空力を最大限に考慮した、いかにも“速そう”なデザインが加味され、300km/h以上の世界が体感できる。「from follows function(フォルムは機能に従う)」、つまり機能美を体現したモデルなのである。
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