ビジネス

2018.11.30 16:00

Best Grobal Brands 2018にスバルが初のランクイン ブランド価値と信頼について考える


そんな逆風の中、スバルの売れ筋モデル「XV」に、ハイブリッド機構「e-BOXER」を積んだ「Advance」が追加された。

いわゆるトヨタ「プリウス」のような燃費重視型のストロング・ハイブリッドとは違って、スバルのそれは「マイルド・ハイブリッド」と呼ばれるもの。具体的には、リニアトロニックCVTに10kW/65Nmのモーターを組み込んだもので、エンジンの存在感が強く、走りを重視した設計だ。

 

同じ「XV」で、154ps/196Nmを生む2リッター水平対向4気筒エンジンを積むモデルの燃費が16.0km/Lなのに対し、e-BOXERを積む「Advance」では19.2km/Lと、約20%の低燃費化に成功している。加えて、「フォレスター Advance」と「XV Advance」のe-BOXER仕様同士でボディーサイズを比べると、4465x1800x1550mmの「XV Advance」は「フォレスター」より一回り小さく重量も90kg軽い分、走りの面でも軽やかであるに違いない。

ここで再び、冒頭のインターブランドによるスバルブランドの分析を振り返ってみよう。「『安心と愉しさ』というブランドコンセプトは、EV(電気自動車)の新時代でも継承されることにより、ブランド体験の一貫性とその強化が期待されます」と締めくくられている。

変化の大きな時代において、成長を続けることによって生まれた歪が不正という形で顕著化したのかもしれないが、いま一度、「スバルブランドの価値」とはなにかを自問することで、スバルというブランドから想起されるイメージを反映した製品を世に送り出し続けて欲しいものである。

文=川端由美 編集=青山鼓

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