研究チームはそのほか、性格はその人がどの程度の教育を受けたいと考えるか、仕事でどの程度まで昇進できるか、離婚する割合はどの程度になるか、といったことにも影響を及ぼし得ると述べている。これらは全て、長期的な健康リスクと関連するものだ。
ただし、その他のどのような研究でも同様だが、これらは性格と死亡率の相関関係を示すものであり、因果関係を示すものではないことに注意する必要がある。性格と遺伝子、そしてライフスタイルに関する選択と習慣といったものが、複雑に関連し合っている可能性が高い。これらがどのように作用し合っているとしても、それを明らかにするにはまだ時間がかかる。
ただ、昨年には新たな研究結果と同様の関連性を確認した別の研究結果が発表されている。「ビッグファイブ」と呼ばれる5つの性格特性のうち、「誠実さ」「外向性」「同調性」の特性が強い人は長生きする傾向があるという。一方、5つのうち「神経症的傾向」が目立つ人は、早死にする傾向にあるとされている。
10代のうちは、性格もまだ発達段階にあるとされてきた。そう考えてみると、新たな研究結果は特に興味深いものだ。性格に関するいくつかの面は、これまで思われていたよりも早い時期に確立されているということかもしれない。
同時にこれが示すのは、子供を育てるときには可能な限り多くの「良いもの」を与える(共感性、思いやり、知的好奇心などを育てる)ことが、これまで考えられていた以上に重要かもしれないということだ。これらは将来、子供の心理的、身体的なウェルビーイングのどちらにも影響を与える可能性があるためだ。